edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

コンテンツマーケティングのノウハウ発信 西日本新聞メディアラボの「WEBe」

 九州の企業向けにコンテンツマーケティング支援サービスを展開する西日本新聞メディアラボは、同サービスを通じて得た経験や情報を提供するWebメディア「WEBe(ウェビー)」をリリースした。

 同メディアでは、西日本新聞グループの地域ネットワークと情報収集機能、そしてクラウドソーシングを活用したWebライティングのノウハウを活かして、コンテンツを制作。最新トレンドや基礎知識などのマーケティング情報を中心に届けつつ、コンテンツマーケティング支援サービスの導入企業紹介や担当者の体験レポートなど、より深堀りした情報を提供する。
西日本新聞メディアラボ、Webメディア「WEBe」をスタート~九州にコンテンツマーケティングの情報を:MarkeZine(マーケジン)

 西日本新聞のグループ企業で、新聞社のデジタル事業やウェブ・映像コンテンツの制作業務を行っている西日本新聞メディアラボは、インターネットを中心とした販促・マーケティング情報を提供するウェブメディア「WEBe」を6月下旬にオープンした。

WEBe- WEB上で新しいコトを始めるメディア【西日本新聞メディアラボ】
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 西日本新聞メディアラボは地元九州の企業に向けて、「コンテンツ(記事)」を通じて新規顧客を獲得したり、商品・サービスの浸透を図ったり、ユーザーとのコミュニケーションを実現する「コンテンツマーケティング」の支援サービスに取り組んでいる。

 この取り組みを通じて得た経験や情報を、自社ウェブサイト上でわかりやすく伝えることで、コンテンツマーケティング支援サービスのアピールや営業に結びつける狙いだ。ナショナルクライアントやIT企業の間で広がるコンテンツマーケティングの手法を地場企業にいち早く紹介し、事業拡大や地域活性に寄与することを目指している。

 記事はコンテンツマーケティングの「入門編」と「実践編」、それから「トレンド」「マーケ雑学」の4つのカテゴリに分かれている。「入門編」ではウェブマーケティングの基礎知識やメリット、参考になるサイトなどを取り上げ、「実践編」では「Webサイト制作・依頼を超効率化する要件シート」「マスコミに採用されるプレスリリース」といったより具体的な場面で役立つ内容を取り上げる。

 「マーケ雑学」ではウェブ以外の参考になるマーケティング情報を扱い、J2で前年16位からJ1昇格を果たしたアビスパ福岡マーケティング事例を紹介する連載がある。「トレンド」では福岡ならではの接待に使える穴場のお店や喜ばれる手土産、ゴルフコースの紹介など、広く営業活動に使える話題を提供する。

 新聞社が運営するウェブメディアとしては珍しくアドセンスなどのネットワーク広告が貼られておらず、サイドメニューなどもシンプルな構成で、記事内容に集中できる構成だ。その代わり記事の直下に資料請求や相談の問い合わせフォームやバナーがあるページが多く、記事をフックにした自社サービスのアピールやコンタクトを増やしていく狙いが明確になっている。PVやUUといった数値を評価にするのではなく、いかに自社のサービスをPRできたか、新規顧客の獲得につながったかを評価指標として定義しているのだろう。
 
 なお、西日本新聞メディアラボはクラウドソーシング大手のランサーズと提携し、「九州お仕事モール」という仕事をしたい人と仕事を依頼したい人をつなげるクラウドソーシングサイトを運営している。コンテンツマーケティングのためのサイト企画やコンテンツ制作は、そこで蓄積された豊富なノウハウやライター・編集者などの人材を活用していくことが表明されている。西日本新聞メディアラボがコンテンツ制作そのものを請け負うのではなく、ノウハウや人材の紹介、コンサルティングなどあくまで支援が基本ということになるのだろう。

[リリース]⇒ランサーズ×西日本新聞メディアラボ、九州の企業向けにコンテンツマーケティング支援サービス提供:MarkeZine(マーケジン)
[サービス紹介]⇒九州お仕事モール 西日本新聞 × Lancers 福岡でコンテンツマーケティング支援なら西日本新聞社のクラウドソーシングサービス

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報知新聞がコミケに出展 スポーツ紙初、初音ミク新聞など販売

  東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている日本最大の同人誌即売会コミックマーケットコミケ)90」の企業ブースに、スポーツ紙の「スポーツ報知」(西2ホール2914)が初めて出展した。ブースでは、タブロイド新聞「初音ミク特別号」(500円)を販売するなどアピールした。コミケ出展を企画した報知新聞社の企画本部兼企画報道部の斉野民好課長は「こんなに来てもらえるとは。成功すれば継続して出したい」と話している。
コミケ90:スポーツ報知が初出展 “オヤジメディア”の心意気を - 毎日新聞

 8月12日~14日に東京ビッグサイトで行われたコミックマーケット90(コミケ90)に「スポーツ報知」を発行する報知新聞社が企業ブースに出展した。スポーツ報知はこれまで「魔法少女まどか☆マギカ」や「初音ミク」など、アニメやネット上での人気キャラクターなどの“オタクカルチャー”をテーマしたタブロイド新聞を発行・販売しており、その延長としての試みと言えそうだ。

 ブースではタブロイド新聞の他に、版権元とタイアップしたTシャツやトートバッグ、クリアファイルなどを販売した。また、宣伝のために女性コスプレイヤー2名も専属で用意。コミケに合わせてブースで販売するグッズを紹介する特別の号外を発行し、2日間で4000部を配りきった。

 報知は1カ月前から告知用のブログとツイッターを立ち上げ、販売するグッズやタブロイド新聞を紹介したり、準備の裏側や当日販売の模様を随時レポート。一緒に参加するコスプレイヤーの写真を掲載するなど、精力的な情報発信を行っていた。準備には社内の部局を横断した社員有志10人ほどが関わり、コミケ当日は出展した2日間で社員のべ20人が参加。コミケ現場の雰囲気を肌で味わったようだ。

[公式ブログ]⇒報知がコミケ!!
報知がコミケ公式ブログ
ツイッター]⇒報知@C90ありがとうございました (@hochi_comiket) | Twitter
 
 スポーツ紙は2011年頃からエンタメ・スポーツの特定テーマや、劇場映画の公開に合わせたタブロイド新聞の販売に力を入れている。その嚆矢となったのが日刊スポーツの発行する「月間AKB48グループ新聞」で、2011年12月の創刊以来、現在でも月1で継続して発行している。他にも日刊スポーツは「スターウォーズ」や「ONE PIECE」などのメジャー作品の映画公開とタイアップしたタブロイド新聞を積極的に発行しており、有力コンテンツを抱える企業との強い結びつきが伺える。

 一方、スポーツ報知は作品の良さに惚れ込んだ一人の記者が、熱意あふれる企画書を提出したことがきっかけとなったそうだ。版権元との交渉やグッズの制作など、本来のスポーツ新聞社の仕事とはかけ離れた業務をコツコツとこなしていった様子がブログなどから伺える。

 このようなスポーツ紙のフットワークの軽さは、従来の「単一商品・大量部数」のマスメディアモデルから趣味嗜好に応じた「複数商品・少〜中部数」へのモデル転換が着実に進んでいることの現れだろう。企画・取材・レイアウトから印刷・配送までの商品化を一気通貫で受けられる強みを最大限に生かしている。

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日経電子版、アニメソング風のラジオCM制作 人気声優を起用

 アイドル好きを公言し、新潟のご当地アイドルNegiccoを熱く推すなどTwiiterの広報アカウントがとてもユルいことで有名な日経電子版が、5月よりCMソングに人気声優を起用したラジオCMをオンエアしている。オンエアされているのは基本的にラジオ日経で、マーケット系の番組を中心に流しているとのこと。

 5月に公開された「投資はまかせろ!日経電子版」は、ロボットが登場するアニメのオープニングソングのようなノリ。企業のキーワード登録や検索機能で決算発表や上方修正などの情報を見逃さないことを勢い良く歌い上げている。

 6月から新しく公開された「ニュースはラブレター」では、いわゆる萌え系アニメの主題歌のテイストで、「キミのハートをときめくニュースで打ち抜きたいの(ずっきゅん!)」など、いち早くニュースを伝えたい気持ちを、少々恥ずかしくなるような歌詞に乗せて訴えかけてくる。

 歌の途中で「フゥフゥ」「ハイハイハイハイ」や「ニッケイ デンシバーン」など所々で入る聴衆からの合いの手も聞き所の一つだ。っていうか広報アカウントの中の人の上司が参加してるって本当ですか?*1

 なお、ラジオで流れているのは40秒のものであり、それぞれのCMソングのフルバージョンは下記の特設サイトで聴くことができる。じっくり聞くと、アイドルのステージMCやコール&レスポンスの要素を盛り込むなど趣向を凝らした作りになっており、それはそれで味わい深い。制作者の趣味が存分に生かされているような感じだ。

日経電子版×佐藤聡美 スペシャルサイト
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 歌っているのは、女子高生バンド活動をほのぼの描いたアニメ「けいおん!」などで人気の声優・佐藤聡美さん。2つのCMソングを通して聞くと、同一人物が歌っているとは思えないほど歌い分けており、さすがはプロの声優を起用しただけの出来栄えだ。

*1:本当だそうです。プロモーション担当部の次長と課長が合いの手を入れているとのこと

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オバマ大統領の広島演説 朝日、中日が特集コンテンツ制作

 5月27日に米国の現職大統領として初めて原子爆弾が投下された広島市平和記念公園を訪れたオバマ大統領。17分に渡って演説し、犠牲者の追悼と原爆被害の記憶を風化させてはならないこと、核なき世界を追求する勇気を持つことなどを訴えた。

 各新聞社も演説全文の日本語訳を紙面やニュースサイトにアップしていたが、その中で朝日新聞中日新聞がウェブの特性を生かしたコンテンツを公開していたのが目に止まった。

朝日新聞 理念と現実の模索が続いた任期8年をまとめ

 朝日新聞は「核なき世界 模索の8年」と題したコンテンツをサイトにアップ。ページを下にスクロールしていくと広島演説の抜粋が流れた後、2009年の大統領就任直後に核廃絶を訴えた「プラハ演説」に始まる8年間の核軍縮の取り組みと、シリア情勢をめぐる緊張やウクライナ危機で悪化する米ロ関係や、核実験を続ける北朝鮮などの国際情勢の現実が、「動く年表」の中で対比されるように時系列で並ぶ。

[該当ページ]⇒核なき世界 模索の8年 - オバマ米大統領、広島へ:朝日新聞デジタル

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また、朝日新聞は「世界の核兵器 これだけある」というビジュアルコンテンツも同時に公開。世界地図の上に各国がどれだけ核兵器を保有しているかを円の大きさで表現し、1945年から2014年までの推移を動くグラフで見ることができる。1986年には世界で6万4千あった核兵器が、2014年には1万以下に減ったものの、パキスタンやインド、北朝鮮などにも広がっていることが非常にわかりやすく伝わってくる。

[該当ページ]⇒世界の核兵器、これだけある:朝日新聞デジタル

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中日新聞 映像・音声とテキストを同期再生

 広島演説そのものをより深く理解することに特化したコンテンツが中日新聞のウェブサイトにアップされたコンテンツだ。パソコンやタブレットでアクセスした場合はページ内の「同期ビデオ(sync)」のボタンを押すと、Youtube上にアップされた17分間の演説動画が表示される。スマートフォンの場合は「音声再生(audio)」の再生ボタンを押すことで開始する。演説の映像・音声と同期して、該当の英文および和訳部分が太字になる。演説の進行に合わせてページも自動的にスクロールしていく。*1

 テキスト部分は英語・日本語のみにもできる。ゆっくりとした非常に聞き取りやすい演説であり、テキストを一体となって視聴することで、英語の学習に最適のように感じた。また、2009年のプラハ演説についても同じような形式で視聴できる。

[該当ページ]⇒中日新聞:オバマ大統領の広島演説

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*1:ただ、製作者によると再生ボタンを押したのはユーザーの1割未満らしい…

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佐賀新聞、新卒採用で入社準備金30万円 若者支援を目的に

 佐賀新聞社は今年(2017年4月入社)の新卒採用で、採用内定者に入社準備金として30万円を支給する。優秀な人材を確保したいIT業界や、製造業や看護・介護職など人材不足が叫ばれる業界などでは企業側から採用時に支度金が支払われたり、転職情報サイトを通じて採用が決まった場合に転職祝い金が出る例があるが、新聞業界で新入社員に入社準備金が支払われる例は珍しいのではないだろうか。

[採用ページ]⇒社員募集要項 - 佐賀新聞社
リクナビ]⇒株式会社佐賀新聞社の採用情報|リクナビ2017
マイナビ]⇒(株)佐賀新聞社 | 採用データ | マイナビ2017

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 中尾社長自らが登場した告知広告は佐賀新聞の紙面に掲載された。その中で、入社準備金と合わせて「年齢・学歴不問」であることも同時にアピール。大卒や高卒が条件ではなく、義務教育を終了していれば応募資格がある。新卒社員については大卒を条件にし、年齢も一定の範囲で区切っている新聞社が多い中、こちらの「年齢・学歴不問」も珍しいといえるだろう。

 非常に興味深い取り組みだったので、佐賀新聞でこの募集広告を実際に作られた方にいくつか質問をしてみた。

 Q.いつから、どのような経緯でこのような制度ができたのか?
 A.今年からの取り組み。労働組合からの要求により実現した。


 Q.組合要求の背景について教えてほしい。
 A.早期離職や応募者数の減少など、労使ともに若者の獲得および定着は懸案と考えていた。他社の事例を参考に、若者支援の意味で、入社にあたっての引っ越しや、奨学金返済の一助となるよう、まとまった額が必要との要求を行った。


 Q.中尾社長が募集広告に登場した理由は?
 A.社長が社内で一番若年者対策に気を揉んでいた。今までにない募集広告を作れとのことで、「このように社長をいじっても大丈夫」という社の柔らかさを表現した。ギャルが登場するバージョンも作ったが、ギャルが佐賀にはあまりいないという事で却下となった(笑)

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読売タブレットを使ってみた(下)コンテンツや実際の使用感

 前回に引き続き、読売タブレットで提供されるコンテンツや実際の使用感などを紹介する。

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付属のクレードルに載せたところ

 ロック画面を解除した直後の画面はこのような感じ。ウィジェットが並ぶ構成となっており、日付や予定、天気予報、防災・防犯に関する暮らしの安全情報、ニュース、レシピ、ユーザーへのお知らせが並んでいる。天気予報と防災・防犯情報は、地域を選択することで自分の好きな場所の情報を受け取れるよう設定できる。

 ユーザーへのお知らせでは、読売の主催・後援の美術展や講演会などの情報や、新着クーポン、プレゼント情報、などが並んでいる。申込書に記入されたIDが端末に登録された状態で届くので、一般的なウェブサービスでよくあるIDとパスワードの入力は不要なのはシニア世代に嬉しい配慮だ。

 「あなたへのお知らせ」には「あなたのまちで」というジャンルがあり、地域の販売店からの身近な生活情報の発信なども想定されているようだ。ただ、現時点ではあまり積極的に活用されてはいない。クーポンについても現時点で4件(よみうりランド割引券、ビックカメラのポイントアップクーポンなど)と手薄な印象だ。

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 ホーム画面を右にスワイプすると、読売タブレット専用のオリジナルコンテンツである「読売デジタル」アプリのページに移る。「食・健康」「旅・趣味」「コラム」「学び」「ビジネス手帳」といったカテゴリに分けられ、それぞれ充実した読み物を閲覧できる。新聞掲載記事の再録も多いが、独自に取材した記事や、記事に動画がついていたりとタブレットの特性を生かした記事もある。

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 もう一画面スワイプすると、「わたしのお気に入り」という画面になる。ここはいわゆるアプリのショートカット集で、富士通が運営するシニア向けコミュニティサイト「らくらくコミュニティ」や、家計簿やお薬手帳のアプリ、医療情報サイトへのショートカット、新聞連載の小説を紙面と同じ縦書きで読めるアプリなどなど、シニア世代をターゲットにしたサービスが並んでいる。将棋やブロック崩しといったゲームもある。ブラウザや地図、カメラや電卓といった便利なアプリを起動することも可能だ。

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 昨年12月のサービス開始時にはまだ用意されていなかったが、今年3月に新たに追加されたアプリが「読売新聞プレミアム紙面ビューアー」だ。こちらは2014年4月からウェブ版で先行して提供されている「読売プレミアム」の紙面ビューアと同じ内容をタブレットのアプリで見ることができる。

[参考]⇒タブレットで読売新聞朝刊が読める!…3月スタート : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

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 端末が横向きの場合は見開きで表示され、縦向きでは片面表示となる。ピンチアウトやダブルタップなどで紙面を拡大できる。日経や朝日のビューアに比べて少し動きが遅く、記事をスクラップする機能などもないが、紙面を読むだけであれば実用上問題はないだろう。読売プレミアムと同じく、東京・大阪・北海道・西部の各版とスポーツ報知のピックアップ面を過去1週間分閲覧できる。

 さらっとみると読売新聞専用に作られたかのような端末だが、実際には端末の「ホーム画面切替機能」を利用し、“きせかえ”のような形で専用端末のように仕上げている。中身は普通のAndroid OSなので、YoutubeGmailといったアプリもインストールされているし、Googleアカウントを取得すればPlayストアからFacebookTwitterなどのアプリをインストールすることも可能だ。

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読売タブレットを使ってみた(上)端末とサービスの概要

 読売新聞が昨年12月に東京、神奈川、埼玉、千葉の一部エリア(販売店数で170店)を対象に始めた「読売タブレット」。読売新聞販売店(YC)を通じ、読売新聞の定期購読者に対してタブレット端末を貸し出し、ニュースや連載記事、地域密着の生活情報などを端末を通して提供するという試みだ。昨年10月にダイヤモンド・オンラインで一報が流れた時には、「最も紙と販売店網にこだわってきた読売がついに販売店を通したデジタル戦略を展開する」と業界の一部で話題になった。レンタル台数は全体で5000台ということで、まずは首都圏で試験的にサービスを行うということだろう。このほど実際の端末を入手して利用できる機会があったのでブログにメモ。せっかくの機会なので、サービスの概要と、コンテンツおよび実際の使用感の上下に分けてレポートしていきたい。

[参考]⇒カンタン・あんしん・便利 「読売タブレット」の魅力:読売新聞(YOMIURI ONLINE)

f:id:edgefirst:20160512202231j:plain読売タブレットの端末と画面。右側は比較のためのiPhone5

 提供される端末は富士通製の「arrows Tab M01Tレビュー記事)」。昨年10月に発表された富士通初のSIMフリータブレット端末で、約10インチ(1280×800)のディスプレイにAndroidOS 5.1を積み、CPUは1.2GHzの4コアでストレージは16GB。約800万画素のアウトカメラと約240万画素のインカメラを備える。

 大きな特徴として、お風呂で使っても大丈夫な防水性能(IPX5/8)や防塵(IP6X)性能を持ち、指紋認証や家族それぞれが自分専用の画面に切り替えられるマルチアカウント機能を持つ。その他、手袋をしていてもタッチが有効になる機能や、画面タッチ操作時に指に振動が伝わるバイブレーション機能もある*1。なお、この機種は一般向け発売はされていないようで、MVNO事業者のSIMカードタブレット端末のセットプランなどに提供される予定とのこと。

 申し込めるのはこちらのリストに記載がある読売新聞販売店のエリアの読者。電話で読売デジタル会員デスクに連絡するか、対象の販売店に連絡すると申込書が届くので、それに記入して郵送する。「申込書受付後に必要な審査が終了してから1週間以内に商品をお届け」と注意書きがあるので、この間に販売店と本社の間で読売読者かどうか確認しているものと思われる。

f:id:edgefirst:20160512202230j:plainパンフレットと申込書。クレジットカード番号を記載する必要がある。

 読売タブレットのレンタル料金は以下の通り。契約手数料3,000円が別途必要となる。利用開始月は無料。

プラン名 料金(税別)
Wi-Fiプラン 1,780円
3GBプラン 2,480円
7GBプラン 3,980円
データ追加 500円/500MB

*1:富士通らくらくホンなどで搭載されており、画面のタッチ操作が不得意な高齢者にきちんと操作が完了したことを知らせる

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