朝日、新聞販売店の新規ビジネスを加速 マンション管理支援や野菜配達
働く人と企業の健康を促すオフィス向け野菜提供サービス「OFFICE DE YASAI (オフィスで野菜)」を展開する株式会社KOMPEITO(本社:東京都渋谷区、代表取締役 川岸亮造、以下、KOMPEITO)は、朝日新聞の営業・販売・配達を担う朝日新聞サービスアンカー(以下、ASA)、都内6社(ASA恵比寿、ASA赤坂青山、ASA田町浜松町、ASA大久保、ASA四谷、ASA銀座築地)と業務提携いたしました。朝日新聞の既存配達網を活用してOFFICE DE YASAIの配送基盤の強化を図り、今後のエリア展開を加速してまいります。
⇒オフィスワーカー向け健康支援サービス 「OFFICE DE YASAI」 を運営するKOMPEITO、朝日新聞販売所ASAと業務提携し、新聞配達網の有効活用で配送強化・エリア展開を加速
株式会社朝日新聞社(代表取締役社長:渡辺雅隆)は、マンションやアパートなどの管理業務を請け負うベンチャー企業、アクシスモーション株式会社(代表取締役: 田中祥司)と業務・資本提携しました。これに伴い、新聞を販売する朝日新聞サービスアンカー(ASA)がマンション、アパートなどの管理支援業務を始めます。
⇒新聞販売店がマンション・アパート管理支援業務を開始|株式会社朝日新聞社のプレスリリース
4月に入り、朝日新聞の新聞販売店の戸別配達網を活用した2つの新規ビジネスが発表された。一つは4月8日に発表された、東京都内9区・160の企業へ新鮮野菜を配達する健康支援サービス「OFFICE DE YASAI」との業務提携。もう一つは4月26日に発表された、マンション管理業務を行う企業との資本・業務提携である。いずれもベンチャー企業との提携となり、新聞購読料、折り込みチラシに次ぐ第3の収入源を模索する取り組みを加速させている。
(写真はプレスリリースより「OFFICE DE YASAI」の商品を運ぶASA配達員)
前者の「OFFICE DE YASAI」は顧客企業へカット野菜や惣菜などの商品を配達し、在庫品の回収と集金も行う。販売店は朝夕刊配達の空き時間を利用し、店舗ごとに冷蔵トラックで配送される発泡スチロールの箱を受け取り、保冷剤を入れてバイクで配達する流れだ。写真を見るとなかなか大きめの箱だが、軽ワゴンなどの自動車で届けるよりも都心部では小回りが利きそう。届け先と商品、個数といった作業に必要な情報はベンチャー企業のサービスらしくスマートフォンに通知される。
[サービス紹介]⇒OFFICE DE YASAI(オフィスで野菜) | オフィスで野菜を食べて健康に
後者の資本・業務提携により、販売店は不動産オーナーや管理会社から業務委託を受け、販売店の従業員が仕事の合間にマンションやアパートを定期的に訪問し、物件状況を写真つきで報告したり、簡単な清掃などの業務を行うとのこと。こちらも報告はスマートフォンのアプリから行うことが特徴だ。首都圏から始め、順次全国に広げていくとのこと。朝日新聞社はアクシスモーション社の第三者割当増資に応じ、取締役を1人派遣する。
[サービス紹介]⇒PMアシスト | 不動産会社の営業を強くするクラウドサービス
続きを読む地方紙17社のLINEニュース配信 開始1カ月の友だち数は?
昨年12月に開始した新聞社やテレビ局などのメディアがラインの公式アカウントを利用してニュース記事を配信する「LINEアカウントメディアプラットフォーム」。スタートは全国紙・スポーツ紙やキー局が中心だったが、サービス開始時からアナウンスされていた通り、3月22日から地方紙17社が新たに参加した。
[リリース]⇒LINE、ニュース事業における5つの新たな取り組みを発表|LINE株式会社のプレスリリース
配信頻度は1日1回にしている社が多い。配信内容は記事8本、うち写真つきの記事が3本、見出しのみが5本というはスタイルは共通している。見出し部分をタップすると、記事本文はLINEアプリ内で読むかたちとなるが、記事本文下の「外部リンク」から関連記事が貼ることにより、自社サイトへ誘導しページビューにつなげることも可能だ
利用はこちらから。LINEアプリがインストールされているスマートフォンからアクセスが可能。
[特設ページ]⇒有名紙のおすすめ記事がLINEに届く - LINE NEWS
開始1カ月で各社がどのくらい「友だち」として登録されたかは下の表の通り。北海道新聞が34万4千でトップ、次いで東京新聞が30万9千、河北新報が24万8千だった。さすが日本だけで6000万近いユーザーを抱えているLINEだけあり、少ない社でも5万以上のユーザーから友だち登録されている。Twitterのフォロワー数やFacebookページのいいねの数と比較し、各社とも短期間で数多くの友だち登録を集めている。
■2016年4月21日12時現在
アカウント名 | 友だち数 |
---|---|
北海道新聞 | 344,850 |
東京新聞 | 309,483 |
河北新報ダイジェスト | 248,087 |
京都新聞 | 223,752 |
西日本新聞 | 198,877 |
東奥日報 | 197,548 |
神奈川新聞 | 163,318 |
沖縄タイムス | 154,194 |
静岡新聞 | 100,512 |
下野新聞 | 89,248 |
福島民報 | 80,884 |
秋田魁新報 | 76,853 |
山陽新聞デジタル | 74,591 |
福島民友新聞 | 70,076 |
愛媛新聞 | 68,688 |
福井新聞 | 56,391 |
佐賀新聞LiVE | 54,798 |
なお、LINEは参加メディアの拡大に合わせて恒例のスタンプキャンペーンを4月21日まで行っていた。3アカウント以上を友だち登録することで、人気アニメ「あらいぐまラスカル」の特別スタンプ(利用期間限定)がもらえるというもの。このキャンペーンを告知するページのアカウントの紹介順が「北海道新聞」「東奥日報」「河北新報」という並びだったことが多少友だち登録数に影響したのかもしれない。その点を考慮するとやはり人口の多い東京や神奈川、あるいは京都や沖縄のように全国から関心が集める地域の新聞社がユーザーを集めている印象がある。
各社のキャッチコピーもなかなか面白く、「◯◯のことなら◯◯新聞」というオーソドックスなものもあれば、沖縄タイムスのように「あなたには沖縄が足りない」や、神奈川新聞の「『偏ってますが、何か』で注目」のようにちょっとひと味効かせたものもあり、各社の工夫が見て取れる。
あわせて、サービス開始1週間の時点(2015/12/8)と、現時点(2016/4/21)で、先行する全国紙・スポーツ紙の友だち数がどのように推移したかも調べてみた。各社とも順調に数字を伸ばしている様子が伺える。また、地方紙でも上位の道新や東京は、一般にネットの世界では強いと言われるスポーツ紙に匹敵する数字となっており、決してスポーツやエンタメ情報だけが必要とされているわけでもなさそうだ。
アカウント名 | 2015/12/8時点 | 2016/4/21時点 |
---|---|---|
朝日新聞デジタル | 494,499 | 854,579 |
毎日新聞 | 403,018 | 746,653 |
産経ニュース | 377,193 | 671,338 |
デイリースポーツ | 202,339 | 420,547 |
日刊スポーツ | 181,399 | 390,585 |
スポーツ報知 | 175,497 | 358,034 |
スポーツニッポン | 152,099 | 325,164 |
サンケイスポーツ | 58,655 | 148,790 |
3月17日に行われた記者会見では、LINEが独自の算出方法で各メディアの利用者の満足度を測定する「ニュースエンゲージメントランク」を6月をめどに導入。参画メディアがより利用者のニーズを把握できるように分析ツールを強化する。このエンゲージメントランクの非常に高いメディアは、通常50%の広告売上の分配率を引き上げる予定であることも表明された。
続きを読む共同通信、熊本地震でドローン活用 被災状況を低空映像で描写
熊本地震で共同通信が小型無人機「ドローン」を活用し、被災地の空撮映像の撮影と公開を行っている。最初の震度7が発生した翌日の4月15日にはYoutubeの共同通信公式チャンネルに「熊本地震1000人負傷 死者9人、余震続く-ドローンで撮影」をアップ。5日間で26万回以上視聴された。
また、4月17日には「土砂崩れで阿蘇大橋崩落 熊本、全半壊1700棟超」と「文化財も大きな被害 阿蘇神社『楼門』倒壊」をアップ。映像は加盟社である毎日新聞や中日新聞、北海道新聞などのニュースサイトの動画コーナーでも見られるようになっている。
動画を視聴すると、震度7が直撃した益城町の全壊した家屋や屋根にブルーシートが並ぶ被害状況が目の前に迫る。あるいは土砂崩れによって端から端まで完全に崩落した阿蘇大橋、大きくえぐられた山肌の様子、大きな被害を受けた貴重な文化財の様子が非常によく分かる。音声のないシーンが多く静寂がかえって不気味だが、映像自体は手ブレもなく非常にスムーズだ。これまで報道機関の活用例としては観光地の風景やイベントなどでの撮影が多かったドローン空撮も、いよいよ過酷な状況下である災害報道の現場でも使われるようになった。
なお、昨年の首相官邸ドローン事件を受けて航空法が改正され、「住宅密集地は飛行禁止」「夜間・目視外飛行は禁止」といった規制がかかることになったが、国土交通省航空局に申請し許可承認を得ることで飛行は可能になる。
[参考]⇒航空:無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール - 国土交通省
上記のページには飛行ルールや許可が必要となる空域や飛行の方法に加え、これまで許可承認を受けた事業者のリスト(PDF)があり、調べたところ共同通信は昨年12月17日に報道機関としてはNHKに次ぐ早さで承認を受け、「人口密集地区の上空」「夜間飛行」「上空30メートル以内の飛行」について今年いっぱいの期限で許可を受けている。使用機材はDJIのPhantom3だった。この件は2015年2月15日付の業界紙ジャーナリスト新聞で記事になっており、「危険性を軽減するためプロペラガードやパラシュートを追加装備するほか、飛行監視補助者の配置が義務付けられた」とのこと。審査の基準については国交省のサイト内で閲覧可能だ。
[参考]⇒無人航空機に係る許可承認の内容 平成27年度 【本省航空局担当関係】(PDF)
[参考]⇒無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(PDF)
リストをさらっと眺めたところ、新聞社では山形新聞、読売新聞、北海道新聞、長崎新聞、十勝毎日新聞、産経新聞、静岡新聞、佐賀新聞が見つかった。使用機材は共同通信と同様DJIのPhantom2または3がほとんどで、社によってどの地域および区分で許可を得たかは異なっている。また、放送局では申請番号1番のNHKを筆頭にフジテレビ、北海道テレビ、テレビ西日本、日本テレビ、CBCテレビなどが許可を受けている。
続きを読む熊本地震、熊日・西日本・毎日が生活情報発信 避難所ごとの取材状況も掲載
4月14日から熊本県を中心に頻発する地震。震度5以上の大地震が続き、終息する気配が見えず避難生活の長期化も予想される中、全国紙や地元紙などの新聞社も紙面だけでなくウェブサイトで積極的な情報発信を続けている。
生活関連情報充実、Facebookページ活用 熊本日日新聞
まずは地元県紙の熊本日日新聞は、Facebookページ上で「熊日ライフライン・災害速報」を随時発信。水道や鉄道の復旧見込みを速報したり、被災者や熊本への応援メッセージの募集を行っている。また、自社ニュースサイト「くまにちコム」に「生活関連情報」として下記の情報を掲載。市町村別に給水や物資の支給といった支援情報や、ごみの収集状況や主要病院の診療状況、さすが地元県紙だけあり、県内の各市町村別に細かな情報を掲載している。ただ、紙面に掲載されたものを転載しているとのことで、基本的に前日までに入手できた情報と考えた方が良さそうだ。
少し気になったのは自社ニュースサイト内の「ライフライン情報」のページ。4月15日の時点ではテキスト主体で情報が掲載されており、従来型携帯電話を含めて閲覧しやすかったが、ある時点からFacebookページのウィジェットで構成されるようになり、スマートフォンなどで閲覧しづらくなってしまった。入力をFacebookページに一元化し運用の効率化を図ったのだろうが、これなら素直に直接Facebookページにリンクした方が良いのではと思ってしまった。
避難所単位で記者による取材情報を発信 西日本新聞
福岡を中心とした九州のブロック紙である西日本新聞は、ニュースサイト内に「熊本地震 避難所情報」を開設。西日本新聞の記者が取材した避難所状況をまとめて発信している。大きな特徴は市町村別のページの多くで【○○公民館】【××小学校】のように、細かな避難所単位で現状で困っていることや必要な物資などの情報を発信していること。「支援物資は全く来ない」「風呂使えず紙パンツとウェットティッシュでしのいでいる」「看護師、介護士の応援を早く」など、現場からの生の声が数多く掲載されている。1日に何度も更新されており、紙面の締め切りとは関係なく情報がアップデートされている。
情報のジャンル分類に見やすさ 毎日新聞
全国紙の毎日新聞はニュースサイト内に「熊本地震ライフライン」のコーナーを開設。病院/生活関連/避難所/入浴/郵便・宅配/電気・水道・通信・ガス/通信/交通などジャンルに分かれて情報がまとまっている。「避難所のトイレの作り方」といった記事や、「お年寄りの体調管理Q&A」など、長期化する避難生活に備えた記事も盛り込まれるようになってきた。
読売新聞、震災5年特集で360度動画を活用 被災地の今をVR体験
読売新聞は東日本大震災から5年となる3月11日の1カ月前の2月11日、「震災5年〜再生の歩み」という特集コーナーを公開した。パソコン、スマートフォンなどで利用できる。
⇒震災5年〜再生の歩み 航空写真と360度動画で知る東日本大震災からの5年間と現在 : 読売新聞
福島・南相馬から岩手・宮古までの被災地12カ所について、震災発生の2011年3月から2016年2月まで定点撮影した航空写真と、記者が360度撮影可能なカメラを持ち、被災地の現状について現地の方からガイドを受ける様子を撮影した動画によって構成される大型企画。VR(バーチャルリアリティ)コンテンツである360度動画で被災地の今を見つめ、再生の歩みを振り返ることができるようになっている。
コンテンツの柱である360度動画では、例えば観光客を被災地を案内する南三陸町の「語り部バス」のツアーに同行する様子や、釜石市の宿泊客が震災当日に避難した裏山に登った様子などを視聴できる。再生しながら動画プレーヤー部分を指やマウスで動かすことで自由に回転させることが可能で、撮影している記者ももちろん映りこんでいる。好きな方向を見ながらガイドの方の説明も同時に聞くことができるので、これまでの平面的な写真や動画よりも自分が「その場」にいるような感覚を味わうことができ、コンテンツへ没入感がより深い。
もう一つの柱である航空写真ではおおむね2011年3月から翌年2012年3月までは1カ月ずつ、それ以降は半年ごとに定点撮影した写真をスムーズな操作で閲覧することができる。撮影写真の微妙な差については、国土交通省の海岸線データと組み合わせることで、写真を切り替える際にズレを埋めるような配慮がされている。また、スマートフォンで写真の部分をタッチ(PCではマウスのボタンをドラッグ)することで、震災直後の写真と現在の写真の同じ場所を比較することができる。細かなところまで制作者のこだわりを感じさせるものであり、コンテンツとしての完成度は非常に高い。
続きを読む朝日新聞、平均年収160万円減少へ 大盤振る舞いの早期退職制度を復活
年始の社長あいさつで「人件費100億円抑制へ」という方針を打ち出した朝日新聞だが、その方針を裏付ける具体的な内容が先週発売された週刊新潮(1月28日号)に掲載された。以下に該当部分を引用する。
(週刊新潮2016年1月28日号より)
<今回の給与制度改革は、給与水準の抑制を伴い、みなさんにとって大変厳しい提案にならざるをえませんでした。(中略)平均年収は16年対比で約160万円減少する見込みです>
会社から一方的に通知された衝撃の給与削減案だった。組合と協議の上、来年4月からの移行を目指すというが、改定例によれば年収の削減幅は基本的に対象年齢の上昇とともに大きくなる。例えば30歳なら年収は平均で88万円削減され786万円に。40歳の場合、マイナス額は192万円となり、削減後の年収は1053万円である。
まだまだ高水準とはいえ、朝日社員のプライドを打ち砕く改革案には違いない。また、今回朝日が進めようとしているリストラはこれだけではない。昨年11月末朝日の組合員の元に届けられた機関紙には、次のような見出しが躍っていた。
<早期退職 40歳以上で募集>
<年収40%×最大10年分を一括支給>
募集は今年1月12日からと5月9日からの2回に分けて行われるという。「新年会でも早期退職制度が話題になりました。我々40代だとだいたい5000万円は貰えるそうです。そのお金は老後に取っておいて、別の仕事を探すの悪くないかなって思い始めています」(地方支局の社員)
(週刊新潮2016/1/28号「『年収160万円削減』『早期退職募集』でも先が見えない『朝日新聞』の落日」より)
人件費100億円抑制を単純に会社概要に記載されている2015/4/1時点の朝日新聞の社員数4,597人で割ると217万円となる。平均160万円の年収減と新卒採用の絞り込みや早期退職制度による人員削減を合わせて100億円の抑制を目指すものと考えられる。2015/6/25に提出された有価証券報告書によると平均年収は1237万円とあるので、約13%の大幅な減少となる。最終的には労使交渉次第ということになるが、多少緩和されたとしても相当な内容になることは間違いない。30歳で88万、40歳で192万ということだから、50歳以上なら相当な額となってくるだろう。
また、早期退職者に年収40%を10年分支給する制度の運用も始まっているとのこと。朝日新聞はすでに2010年夏に退職金とは別に年収の半分を10年分支給する早期退職制度を実施している。今回は半分から4割に下がったものの、例えば40歳ならば減少前の平均1245万×0.4×10=4980万円が支給される。大盤振る舞いといえるリストラ策の復活となる。
“朝日新聞記者有志”が2015年1月に文藝春秋から出版した社内事情の暴露本「朝日新聞 日本型組織の崩壊」によれば、2010年当時110人を超す社員がこの制度を利用して退職した。学生時代から作家としても知られ、朝日では東京本社編集局長まで務めた外岡秀俊氏や、テレビ番組「サンデープロジェクト」のコメンテーターで雑誌「論座*1」の元編集長・薬師寺克行氏、書評欄の編集長として文学や読書の記事を支えてきた佐久間文子氏など、著名な記者が何人も去ったとのこと。書籍では社内の様子が次のように綴られている。
当時は秋山社長自身、「もう少し会社に残って、活躍していただきたい人も少なからず含まれています」と、社内ポータルサイトで苦しい胸の内を明かしていた。転身支援を受ける資格があった中高年の多くの社員が、手を上げるべきか悩んでいた。それほどに、会社の将来性がおぼつかなく感じていたのだ。
「これほどの優遇策は二度とない。次の機会には否応なくリストラされるかもしれないからね」と吐露した40代後半社員のさびしい表情が忘れられない。
結局のところ、独力で生きていく実力や自信のある人ほど、沈んでいく“泥船”からいち早く逃げ出し、会社が“重荷”として感じるような人は反対に、社の待遇や肩書にしがみつこうとする、“ありがちな展開”が繰り広げられたのだった。
(文春新書「朝日新聞 日本型雇用システムの崩壊」p.221より)
- 作者: 朝日新聞記者有志
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結果的に二度目はあったわけだが、おそらく今回も多くの社員が退職することになるのだろう。起業の仕組みは整ってきているし、NPOによる事業をビジネスとしていく道も広がっている。また、2010年と比較してネットメディアの成長も著しく、デジタルの世界で引き続き記者として力を発揮できるフィールドも少なくはない。
また、「社員OBの無料購読廃止」についても週刊新潮に掲載された。今年3月末で社員OBへの無料購読を打ち切り、4月からの購読を求める手紙が送られたとのこと。
[参考]⇒朝日新聞がOB6千人に送ったムゴい「寒中見舞い」 | デイリー新潮
*1:現在は休刊しウェブ媒体webronzaへ移行
地方紙で進む入選者の名簿検索 福井は書き初め、新潟日報は美術展で
福井新聞社は21日、第80回県かきぞめ競書大会1次審査結果(特選者名簿)を、電子新聞「福井新聞D刊」の速報サイト「fast(ファスト)」に掲載する。3千人を超える1次審査通過者(特選者)を「学校名」「学年」で絞り込み検索できる。
公開は同日午後2時ごろを予定。22日付の紙面に先駆けパソコンやスマートフォン、タブレットなどで閲覧することができる。結果速報は1次審査のみ。
「D刊」「fast」(ともに有料)の購読申し込みはD刊トップページ(http://dkan.fukuishimbun.co.jp)から。問い合わせは福井新聞コールセンター=電話0570(088)291。
特選決まる、福井県かきぞめ競書 福井新聞D刊で紙面に先駆け発表 催し・文化 |福井新聞ONLINE
福井新聞は1月21日、応募総数が6万7千を超える「第80回福井県かきぞめ競書大会」の1次審査の結果をインターネットで検索できるサービスを公開した。電子新聞「福井新聞D刊」のコンテンツで、ニュース速報を提供する「福井新聞fast(ファスト)」上で利用できる。
このかきぞめ展は、福井県の小学1年生から大学生までを対象に書道作品を募集するもので、今年は6万6788点の応募があり、特選(1次審査通過)3510点、秀作1万203点、入選2万120点が選ばれた。特選である1次審査の通過者は22日付の福井新聞紙面に掲載されるが、電子版の有料会員はそれよりも1日早く学年、学校名、地区を指定して検索できる。1次審査の通過者だけでも3千人が掲載されることになるため、紙面から探す手間を軽減できる。
また、新潟日報は昨年12月、こちらも応募総数が3万2千を超える「第46回県ジュニア美術展覧会」の審査結果を、新潟日報読者を対象にした会員制ウェブサイト「新潟日報モア」の中で検索できるようにした。この美術展は幼稚園・保育園から中学生までを対象にしており、絵画や版画など平面作品の総合作品展。学年および地区を指定することで、特賞30点、優秀賞190点、奨励賞1840点の入賞者を検索することができる。また、特賞の作品については検索結果またはギャラリー形式で画像を閲覧することも可能となっている。
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