読売プレミアムに紙面ビューア機能が追加 大手5紙で機能が揃う
読売新聞購読者限定の有料デジタルサービス「読売プレミアム」に、4月1日から読売新聞の朝刊紙面をそのまま読める新機能「紙面ビューアー」が加わりました。東京本社発行の朝刊最終版の全ページを掲載。掲載期間は1週間です。スマートフォン、パソコン、タブレット端末に対応しています。
ページをめくったり、画面の拡大・縮小もワンタッチで自由自在。号外も紙面そのままの形で見ることができます。
⇒朝刊紙面そのままスマホやパソコンで:読売プレミアム
読売新聞社は4月1日より、読売新聞購読者限定の有料サービス「読売プレミアム」に、朝刊紙面をブラウザでそのまま読める機能を追加した。東京本社最終版の広告も含めた全ページを掲載している。掲載期間は1週間。
利用はパソコン、スマートフォン、タブレットを想定。スマホとタブレットは他社でよくあるようなアプリをインストールして利用するのではなく、ウェブブラウザで読売プレミアムにアクセスして閲覧することになる。
読売プレミアムの利用は読売新聞の購読者に限られ、新聞代とは別に月々150円(税別)が必要。料金はクレジットカードのほか、ドコモおよびauの携帯電話料金に含めた支払いや、新聞代と一緒に支払うことも可能(一部の販売店では不可)。
iPhone5Sで試した限りでは、拡大縮小・ページ送りともにかなりスムーズで操作にもたつきは感じない。ただ、他社であるようなテキスト連携やスクラップといった機能は備えておらず、紙面を閲覧することに特化した感じだ。タブレットであればそれなりに使えるだろう。
読売が紙面画像のデジタル提供を始めたことで、朝読毎と日経産経の大手5紙全てが何らかの形で紙面画像をインターネットを通して一般ユーザーに提供することになった。ある意味、時代の転換点とも言える。古くは産経のニュースビュウ(2001年8月開始、2005年3月終了)に始まり、産経の無料iPhone版のヒットでユーザーへの浸透が進み、日経・朝日の電子版で流れが定着したといえるだろう。下記に各社のサービスの現況と開始時期を簡単にまとめてみた*1。
商品名(利用料金)/利用形態 | 開始時期 | |
---|---|---|
産経(PC向け) | 産経NetView(月額・税抜き300円)/ウェブブラウザ上で利用 | 2005年10月 |
産経(スマホ向け) | 産経新聞iPhone版、産経新聞Android版(無料・画面サイズ7インチ以下)/アプリ | 2008年12月 |
産経(タブレット向け) | 産経新聞HD・産経新聞Android版(月額・税抜き1500円)/アプリ | 2010年5月 |
日経 | 日本経済新聞電子版(月額4200円、紙面+1000円)/PC向けはウェブブラウザ、スマホ・タブレット向けはアプリで利用 | 2010年3月 |
朝日 | 朝日新聞デジタル(月額3800円、紙面+1000円)/PC向けはウェブブラウザ、スマホ・タブレット向けはアプリで利用 | 2011年5月 |
毎日 | 毎日新聞愛読者セット(朝刊購読で無料)/PC向けはウェブブラウザ、スマホ・タブレット向けはアプリで利用 | 2013年12月 |
読売 | 読売プレミアム(購読者限定。月額・税抜き150円)/PC、スマホ、タブレットともにウェブブラウザ上で利用 | 2014年4月 |
今回、読売が紙面イメージの提供を始めた背景には、毎日新聞の愛読者セットや地方紙で進む読者向け会員制サイトのように「紙の新聞を購読していれば電子版は無料」という動きが強まってきたことがありそうだ。ただ、それほどこの新機能を強くアピールしている様子は見受けられず、多分に防衛的な意味合いを感じさせられる。
朝日新聞もこの4月から「朝日新聞デジタル」とは別に、朝夕刊をセット購読している読者を対象に追加料金無しで紙面イメージをデジタル端末で読める「特典電子版」をサービスしている(参考)。読売としても、どれだけ効果があるかは未知数だが、とりあえず他社と同じようなサービスを整えておこうということなのだろう。