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講談社・小学館など女性誌のサイズ統一 印刷コスト圧縮狙う

 講談社や小学館など大手出版社が女性誌のサイズを統一する。現在は編集部のこだわりなどから寸法が1〜2ミリずつ異なっている。雑誌全体の販売金額が 2009年にピーク時の7割弱の水準まで落ち込むなか、女性誌の売れ行きも低迷。サイズ統一で紙の調達や印刷、輸送といった各段階でコストを圧縮する。
 サイズ統一の対象は講談社が「ViVi」など5誌、光文社が「JJ」など7誌、小学館が「CanCam」など9誌、主婦の友社が「Ray」など9誌。大手出版社が雑誌の寸法を共通化するのは初めて。
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 2月15日の日経朝刊に出ていた。例の「3割ルール(無料のウェブには記事本数、本文ともに全体の3割しか出さないという日経のポリシー)」により、前文しか読めないので、紙面を直接参照してみた。
 それによると、サイズは縦297ミリ・横232ミリに統一。主婦の友社は4月刊行分から、他の出版社は2月後半の刊行分からサイズ統一を図るとのこと。
 興味深いのは次のくだり。

 サイズ統一により、紙の購入や印刷、輸送、在庫管理などを合理化できる。またサイズを統一すると雑誌に掲載する広告の寸法も各社共通となる。広告主が雑誌ごとに広告の原稿を作り直す手間が省け、広告を出しやすくする。
 雑誌は創刊の度に紙を特注し、サイズや厚み、紙質を競合誌と微妙に替えて読者に個性を訴えてきた。今後は「寸法ではなくコンテンツで競う」(小学館)ことになる。
 (2/15 日本経済新聞朝刊)

 こちらのブログの記事も参考になる。出版社がA4正寸(縦297ミリ・横210ミリ)から若干幅広の縦297ミリ・横232ミリを選ぶ理由などが理解できる。
編集者の日々の泡:大手出版社が、グループを超えてまで「女性誌サイズ統一」に突っ走る「表の理由」と、「裏の目的」
 上記ブログでも述べられている通り、直接的な理由は紙の共同発注と広告原稿(版下)の共通化、将来的な理由は有料電子配信、といったところだろう。
 ところで、目下「Sweet」が絶好調の宝島社は今回の共通化には入らないのかな。