edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

2014年よく読まれたエントリトップ10

 ブログを開設してそろそろ6年目となります。今年の更新回数は60回と、なんとか平均して週1回をキープすることができました。環境の変化により、なかなか思うようにブログを書く時間が取れない日々でしたが、それでも続けられたのは日々応援してくださっている方のお陰です。様々な形でのご支援、ご愛読にこの場を借りて感謝申し上げます。

 今年は「誤報」がキーワードとなった年と言えるでしょう。朝日新聞の「吉田証言」と「吉田調書」を巡る一連の動きはトップの辞任まで及ぶ大きな影響を与えました。STAP細胞の検証でも見られたように、ソーシャルメディアによって問題が表面化し、それをマスメディアが後を追うような事例もありました。マスメディアも、ソーシャルメディアから向けられる厳しい視線を常に意識しなければいけない。そして、間違いがあれば丁寧に背景や理由などの説明をオープンな場で求められる、そんな時代に入ったと言えます。

 一方で今年は様々なウェブ上の表現技術を駆使したコンテンツが花開いた年でもありました。朝日新聞ソチ五輪で制作した「浅田真央 ラストダンス」や、毎日新聞が戦後70年に向けてシリーズで制作している「データで見る太平洋戦争」など、テキスト・写真・グラフィック・動画と動きを組み合わせ、複合的な立体感や奥行きを表現する「パララックス」という技術を用いたコンテンツが話題を呼びました。あるいは日本経済新聞の「人口減少社会」や朝日新聞の「全国『託され度』マップ」のように、データを地図上でビジュアライズし、自分の知りたい地域の情報をインタラクティブに調べられるものも続々と登場。地方紙でも神戸新聞の「阪神・淡路大震災デジタルマップ」のように意欲的なコンテンツへの挑戦が始まっています。

 4月の消費増税は一見各社ともそこまで大きな影響は出ていないようですが、それでも下落傾向はじわじわと続いています。また、2011年以降11月のみ部数を大幅に積み上げる方法でかろうじて1000万部を維持していた読売新聞がおそらく年間を通して1000万部を割り込み見込みです。これまで至上命題としてきた象徴的な数字を失うことになる読売が、次にどのような経営指標を掲げるのか、個人的に注目しています。

 2014年をまとめる意味で、今年アクセスの高かったエントリをまとめました。なおランキングは今年書いたエントリが対象です。

  1. 朝日新聞、「特典電子版」開始 朝夕刊セット読者に紙面イメージ無料提供
  2. 読売新聞、朝日の慰安婦報道検証で攻勢 チラシを各戸配布
  3. 朝日新聞、あらゆるウェブ表現を駆使した「浅田真央 ラストダンス」公開
  4. 読売プレミアムに紙面ビューア機能が追加 大手5紙で機能が揃う
  5. 読売新聞が前月比24万部減 1000万部を大きく割り込む
  6. 日経の合計購読数308万 電子版単独5割越すも、紙落ち込み前年比約8万減
  7. 朝日・木村社長「朝夕刊セット主義からの脱却を」「取材部門で別会社設立へ」
  8. 沖縄タイムス、LINEスタンプを発売 4コマ登場人物らの沖縄方言が題材
  9. 消費税率引き上げによる新聞発行部数への影響は?
  10. 読売新聞の会員制サイト「ヨリモ」が3月末終了 一部機能は読売プレミアムへ

来年もどうぞよろしくお願いいたします。それではみなさま、よいお年を。