edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

日経のサッカーW杯アプリが15万ダウンロード突破 開幕に合わせ機能充実

 日本経済新聞社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:喜多 恒雄)が配信するスマートフォン向け無料アプリ「日経W杯2014」のダウンロード数が、このほど15万件を突破しました。日経記者のコラムなど充実した内容が好評で、3月2日の配信開始から徐々にダウンロード数を伸ばしてきました。本日(6月13日)のサッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会の開幕に合わせ、新機能を追加。大会期間中はアプリのほか新聞紙面、ウェブの日経電子版、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)アカウントなど、さまざまな手段で多面的にW杯を報道します。
無料サッカーニュースアプリ「日経W杯2014」15万ダウンロードを突破(PDF)

 日本経済新聞社は6月13日、サッカーワールドカップブラジル大会に合わせて公開した無料アプリ「日経W杯2014」のダウンロード数が15万件を突破したと発表した。
 日経電子版に掲載されるサッカーニュースや、専門ライター陣によるコラムが無料で読めるほか、グループリーグの組み合わせや試合日程、出場国、競技場など大会に関する情報が簡単に調べられる。各国チームの移動距離の合計といったデータもわかるのが面白い。

[iOS]⇒iTunes の App Store 日経W杯2014
[Andorid]⇒日経W杯2014 - Google Play の Android アプリ

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 地味に便利なのは、試合日程をボタンひとつでスマホのカレンダー(スケジュール)に取り込めること。「会場案内」の右上に置かれたボタンで、iOSAndroidともに自分のスマホタブレットのにインポートすることができる。なぜ「試合日程」の画面中にこのボタンを置かないのか少し謎だ。

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 デジタルの双方向性を生かした取り組みとしては、W杯やサッカーに関するクイズやアンケートに回答することもでき、みんなの反応や正答率などもリアルタイムで表示される。また、グループリーグの順位を予想し、自分だけの決勝トーナメント表を作ることもできる。自分で作成したトーナメント表はTwitterfacebookでシェアしたり、ユーザーの予想を集計した「みんなの決勝トーナメント予想」に反映させることもできる。

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 6月14日の開幕に合わせ、試合経過のテキスト速報のほか、守備陣形の変化が時間経過とともに再現されるなど試合前、中、後と時間を追って戦力を比較する「ポジション分析」や、シュートが枠内・枠外どこに飛んだかなどがわかる「ゴール・シュート分析」機能が追加。また、「ゴールアニメーション」ではサッカーゲームのようなCG画面で得点が決まったシーンを様々なアングルからプレイバックできる。

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 コンテンツの充実ぶりは素晴らしいが、難点はアプリの全体的な重さだ。起動時に多量のデータを受信しているようで、かなり重く感じる。また、コンテンツを切り替えた際も表示されるまで時間がかかることも多く、アプリが落ちることもしばしば。すべて無料で提供されており、スマホのユーザー数の増加に耐え切れないのかもしれないが、コンテンツが良いだけに少しストレスを感じた。

 ところで日経は2006年ドイツ大会、2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会と続けて「FIFAオフィシャルメディアサポーター」となっている。他社では朝日新聞Jリーグおよびサッカー日本代表、読売新聞がJOC日本オリンピック委員会)の公式スポンサーになっているが、いずれも国内組織。日経が国際競技連盟と直接契約している点は興味深い。

 サッカーは中国、インドといった新興大国での市場開拓はこれからである。アジア地域でFTやWSJといった経済紙を相手にしていく上で、若い層に電子媒体を訴求する手段として、日本だけでなく海外でもこういったイベントも今後生かしていていったら面白いのではないだろうか。