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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

豪雪で配達不能 信濃毎日、山梨日日、上毛、朝日、毎日が紙面を無料公開 

 2月14日から17日にかけて山梨、長野、群馬など東日本一帯を襲った記録的な積雪。大雪のため印刷した新聞の配達ができない新聞社では、ウェブサイト上に紙面の一部をPDFファイルでアップしたり、紙面ビューアを無料開放して公開した。

信濃毎日新聞

 佐久市軽井沢町など、道路状況の悪化による交通渋滞のためトラック新聞販売店に辿りつけなかったため、2月15日、16日、17日付けの紙面の一部(1面、五輪スポーツ、第1第2社会面)を信濃毎日新聞のウェブサイト「信毎web」上でPDFファイルを公開。現在(2月20日)では公開終了。

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山梨日日新聞

 大雪による道路事情の悪化およびに新聞販売店に到着後も配達が困難な地域が出ているため、2月15日からの紙面の一部(一面、第一社会面、第二社会面)を山梨日日新聞ウェブサイト「みるじゃん」内でPDFファイルを公開。当初は18日午前0時までの予定だったが、配達不能地域が継続しているため20日現在も公開中。

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上毛新聞

 2月15日から17日までの紙面をビューアで無料提供。20日現在も公開中(21日終了)。facebookページでも紙面画像を提供。
[参考]⇒上毛新聞ニュース・ぐんまの話題と情報

朝日新聞

 配達不能区域が出た2月15日より、通常は有料会員限定の朝刊紙面ビューアを無料開放。現在は終了。
[参考]⇒大雪で全国に被害・混乱 朝刊紙面ビューアー無料公開中:朝日新聞デジタル

毎日新聞

 パソコンやスマートフォンタブレットで紙面イメージが読める愛読者セットの「紙面ビューアー」を15日の東京本社版(朝刊)から無料公開。山梨、群馬、埼玉、長野の各地域面も無料公開。20日現在も公開中(21日終了)。
[参考]⇒毎日リリース:紙面ビューアーを無料公開(2014/2/17) - 毎日新聞

 東日本大震災の時もそうだったが、大災害で配達不能⇒会員向け紙面ビューアを無料開放/PDFファイルを一般公開という流れは定着しつつあるようだ。記録的な積雪という大災害の真っ只中で、紙面が物理的に届けられないならば、少しでも伝えられるような努力を果たしていこうという意志が伝わってきた。

 今回の豪雪において興味深かったのは、山梨日日新聞が「スーパーの営業時間」や「国道の通行止め」「鉄道・高速バスの運行情報」「立ち往生しているドライバーや帰宅困難者のために開設している避難所」などの生活に必要な情報をリアルタイムで掲載し、Twitterで更新を随時告知していたことだった。アクセスランキングを見ていたら、一時期はその情報で半分が埋まるほどアクセスされていた。

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 修羅場の中、必死に作った「迫力ある紙面」を無料で開放するのも災害時であれば意義あることだ。だが、同時にリアルタイムで変わっていく細かな情報を集め、適切なタイミングで適切な媒体に公開していくことも、今後は求められるのではないだろうか。

 その意味で、今回の山梨日日の取り組みは、東日本大震災直後の河北新報の取り組みを彷彿させるものがあった。紙面制作はともすれば締め切りやページ数の制限に追われ、せっかく集めた情報もゴミ箱行きということもある。必要な情報を、必要な人たちに届けていくという点で、改善していける余地はまだたくさんあるのではないかと思った。