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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

会員制サイトもヤフーニュースに配信開始 北日本と西日本経済電子版

 10月から朝日新聞デジタルを加え、ニュース提供元に全国紙3社が揃うことになったヤフーニュースだが、12月5日より新たに北日本新聞Webun西日本新聞経済電子版 qbizが新たに加わった。
西日本新聞経済電子版]⇒「qBiz 西日本新聞経済電子版」の検索結果 - Yahoo!ニュース
[北日本新聞]⇒「北日本新聞」の検索結果 - Yahoo!ニュース
 本数は西日本新聞経済電子版が1日1本程度、北日本が1日7〜8本となっている。西日本は記事末尾に付加された「関連記事」から自社サイトへの誘導があるが、北日本の記事には特に関連記事は付けられていない。
 興味深いのは、2サイトとも会員制サイトであるということ。西日本新聞経済電子版は今年10月にオープンした九州経済に特化したパソコン・スマホ向け有料サイトで、月420円(新聞読者は210円)。北日本新聞Webunは2010年1月にオープンした会員制サイト。北日本新聞を購読していれば無料で会員になることができ、新聞紙面イメージや富山に関する豊富なニュースを読むことができる。
 それぞれ新聞読者を優遇し、新聞にプラスアルファのサービスを与えるというポリシーで構築・運営されてきたサイトが、同時にヤフーニュースにニュースを配信し、無料で閲覧できるようにしていることは注目に値する。
 1日に配信する記事本数はそれほど多くないので、これで本格的に収益を上げようとか、送客による積極的なアクセス増を狙おうというよりも、ポータルサイトとの付き合いを通して業界動向を掴むという様子見なところがあるのだろう。ただ、たとえ会員を対象にしたクローズドなサイトであっても、オープンな部分を設け利用者のリーチを広げるという側面も無視できなかったのではないだろうか。
 同じく新聞読者を対象に月157円のパソコン・スマホ向け有料サイト「読売プレミアム」を今年5月に立ち上げた読売新聞も、一向にヤフーニュースへの記事配信を止める気配はない。ニュースコンテンツ接触・消費媒体としてのポータルサイトの存在感は高まるばかりで、地方新聞社としてもそこへの関わり方について試行錯誤が続いているようだ。