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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

産経新聞Android版が公開 画面サイズで有料無料を区別

 株式会社産経新聞社、株式会社日本工業新聞社、株式会社産経デジタルは1日、産経新聞とフジサンケイビジネスアイの紙面をそのままの体裁で閲覧できるAndroid向けアプリ「産経新聞」の提供を開始した。対応OSはAndroid 2.2以上。
 産経新聞では、2008年からiPhone/iPod touch向けに、2010年からiPad向けに紙面を閲覧できるアプリを提供しており、今回Android向けアプリの提供を開始した。
 「産経新聞」Android版は、1つのアプリで産経新聞に加え、フジサンケイビジネスアイのほぼ全紙面が閲覧可能。紙面データは毎朝5時をめどに配信し、いったんダウンロードすれば、地下鉄車内などインターネット回線に接続できない場所でも読むことができる。7月にリリースした「夕刊フジ」Android版、MSN産経の速報ニュースが便利に読める「msn 産経」アプリの起動ボタンも備え、それぞれのアプリ間をスムーズに行き来できるようにした。
 当初3カ月間は、タブレットタイプ(画面サイズ7インチ以上)、スマートフォンタイプ(7インチ未満)とも購読無料。2012年2月以降、タブレットタイプ向けには、機能を拡充した有料版(価格未定)を提供する。スマートフォンタイプは引き続き無料で利用でき、機能拡充型の有料版も選べるようになる。
Android版「産経新聞」アプリ公開、全紙面を無料で閲覧可能 -INTERNET Watch

 夕刊フジの方が3カ月先行してしまったが、ようやくAndroid版でも産経新聞のアプリがリリースされた。iPhoneおよびiPodTouchでは、無料で産経新聞の紙面が閲覧できるということもあり、今年始めには200万ダウンロードを突破した屈指の人気アプリとなっている。急速に普及が進むAndroid端末にも対応したことで、スマートフォンおよびタブレット端末の世界での「新聞アプリ」のデファクトスタンダードを狙う様子が見て取れる。
[アプリダウンロード]⇒産経新聞 - Google Play の Android アプリ 
 有料と無料の区別を画面サイズ7インチが基準。確かにiOSでも画面サイズ3.5インチのiPhoneでは無料だが、9.7インチのiPadでは30日1500円の有料となっており、それに倣ったと言える。また、画面サイズ7インチ以下のスマートフォン版でも有料版があり、有料版には機能拡充されるとのことだが、おそらく産経新聞iPad版で搭載されているフジテレビ系のニュース動画などがついてきたり、3カ月分のバックナンバーが見られるようになるのだろう。
 また、産経新聞グループの日本工業新聞が発行するフジサンケイビジネスアイも合わせて閲覧できるようになった。これに合わせ無料のiPhone版でもビジネスアイが閲覧できるようになっている。
[リリース]⇒部門NO.1「産経新聞iPhone版」がマルチ新聞アプリに進化(PDF)
 業界からは「いつまで無料で出し続けるんだ」と言う感想を持つ人も多い産経新聞の紙面閲覧アプリだが、Android版でも画面サイズ7インチ以下は無料という方針を示したことで、当面無料は続けるようだ。
 産経デジタルのサイトには広告商品の案内として産経新聞iPhone版、iPad版のメディアシートが並んでおり、2011年10月時点で270万ダウンロード、1日平均11万6000ダウンロードの利用があることが書かれている。11月1日には全日空ボーイング787を世界初就航で産経新聞iPhone版にて“号外”広告を掲載。さらに、中面では広告スペースを“ジャック”する広告を展開した。
[リリース]⇒全日本空輸 ボーイング787世界初就航 産経新聞iPhone版で“号外”広告&ジャック(PDF)
 新聞紙面そのものを無料で提供するという、他社ではなかなかできない事業だが、産経としては一つの柱としてこれからも続けていくようだ。