朝日小学生新聞が躍進 前年同月比6万部増
5月18日に発表された、ABC協会による全国の新聞社の2011年4月の部数。全国紙やブロック紙、東日本大震災被災地の地元紙などで部数が大幅に減少している一方、朝日小学生新聞が前年同月比で6万部、40%ほど部数を伸ばしてういる。同じく朝日学生新聞社(朝日新聞社の子会社)が発行する朝日中学生ウィークリーも好調で、前年比2,771部と5%近い伸び。合わせると62,515部の増加になる。
エリアや用途、値段も違い単純に比較できるものではないが、この数字は中日新聞社の発行する中日新聞(▲48,721)と東京新聞(▲15,864)を合わせた減少数(▲64,585)に近い。紙離れが存在する一方、紙を使ってニーズを掴んだ例もあるということだ。
銘柄 | 部数 | 前年同月比 | 前年同月比(%) |
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朝日小学生 | 159,914 | △59,744 | +37.36% |
朝日中学生ウィークリー | 56,037 | △2,771 | +4.94% |
新学習指導要領に「新聞を使用した学習」が盛り込まれ、学習教材としての新聞の価値が高まっている中、まさに追い風を受けたという感じだ。「指をくわえて見ているわけには行かない」と読売が「読売KODOMO新聞」を創刊し、1コイン戦略で追いかける理由もよくわかる。なお、ライバルである毎日小学生新聞は部数を公開していない(業界紙のインタビューでは「多い時で15万部程度」と答えている)。
ちなみに、4月ABC部数で他に前年同月比で部数が増加した新聞社は以下の通り。読売は東京本社以外は微増ないし横ばい(大阪は▲1,579)であったということに驚いた。中部地区では長い間中日>朝日>日経>毎日>読売であったところを昨年中に毎日を逆転しており、震災がなければ1000万部死守は可能だったのだろう。
銘柄 | 部数 | 前年同月比 | 前年同月比(%) |
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読売(北海道) | 244,032 | △8,324 | +3.41% |
山形新聞 | 204,383 | △2,887 | +1.41% |
読売(北陸) | 105,481 | △1,040 | +0.99% |
読売(中部) | 161,761 | △1,114 | +0.69% |
読売(西部) | 908,583 | △2,635 | +0.29% |
産経(大阪) | 888,799 | △2,436 | +0.27% |
北國新聞 | 351,520 | △826 | +0.23% |
佐賀新聞 | 140,611 | △229 | +0.16% |
日経(西部) | 197,067 | △71 | +0.04% |
山梨日日新聞 | 207,055 | △14 | +0.01% |