edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

日経電子版の対応端末拡大 iPhoneとシャープの電子書籍端末

 日本経済新聞社(代表取締役社長:喜多恒雄)はインターネット媒体「日本経済新聞 電子版(www.nikkei.com)」を電子書籍端末やスマートフォン(高機能携帯電話)で簡便に読めるよう対応させます。シャープが12月に発売を予定する高機能電子書籍端末「GALAPAGOSガラパゴス)」向けに電子版を提供するほか、米アップル製携帯電話「iPhone(アイフォーン)」で電子版を手軽に閲覧できる専用アプリケーションを近く公開します。いずれも、利用するには電子版の有料登録(月ぎめプランまたは日経Wプラン)が必要です。有料登録すれば、「GALAPAGOS」や「iPhone」のほか、パソコンと携帯電話でも閲読できます。電子版は読者の要望にこたえ、今後もサービス内容や機能、対応端末の拡充を続けます。
「日本経済新聞 電子版」新端末への対応のお知らせ

 昨日発表されたシャープの電子ブックプラットフォーム「GALAPAGOSガラパゴス)」に日本経済新聞が正式対応することをリリース。また、同時にiPhone用アプリを近日中に公開することも告知された。
 いずれの端末についても、日経電子版を単独版もしくはWプランで有料契約していれば同じIDを入力することで追加料金なしで利用できる。
 配信されるコンテンツについては、産経新聞iPhone版のように紙面イメージをそのまま配信するのではなく、「朝刊・夕刊」記事や「速報ニュース」を、端末向けに再構成した画面で読むことができるようになる。なお、すでに取り込み済みの記事は、通信のできない場所でも閲覧できるため、朝ダウンロードしておけば地下鉄のように電波が届かない場所でも閲覧可能だ。特にシャープの場合は無線LANを利用した自動配信機能が利用できるため、わざわざダウンロードしなくてもその日の記事が読めるようになる。
 PC版で出している朝刊・夕刊の紙面イメージは出さず、端末向けにテキスト・写真・図表を再構成するというのはその分余計に手間がかかるわけだが、そこは産経のように「お手軽」に済ませようとする気はなかったということだろう。日経の本気度が伺える。
 一つのIDを使い「自分の一番利用したいデバイスでコンテンツを利用できること」という方針を着々と進めている日経電子版。情報を得るために一番使うデバイスは世代によっても、性別によっても、職業によっても多種多様だ。紙でもPCでも携帯電話でも電子書籍端末でもスマートフォンでも全方位体制で利用できる環境を整えつつある。
 こうしてハードウェア周りの環境を固めつつある日経が、次に乗り出すのはソーシャルメディアへの対応ではないだろうか。クローズドな環境にどんなソーシャル要素を盛り込んでいくのかどうか、興味は尽きない。