共同通信デスクがソフトバンク電波状況の悪さに激怒 機種変更を警告
<ソフトバンクの携帯電話を仕事に使うことはやめましょう。仕事用として携帯のメーリングリストにソフトバンクを登録している人は、すぐに別会社に変えてください> こんな内容のメールが共同通信の社内で一斉送信されたのは、7月末に起きた埼玉県防災ヘリ墜落事故の後だった。送り主は本社のデスク。送り先は、関東・甲信越の各支局の現場記者たちである。
「メールの内容を端的に言うと、ソフトバンクの携帯は全然使えないので、電波がよく届くauか、せめてドコモに変えろ、という要請です」(共同関係者)
このメール、災害事故の取材にあたった甲府支局の記者二人が、そろってソフトバンク携帯を所持していたために本社と一切連絡が取れなくなったことを問題視したもの。この時、auは繋がったというから、余計に頭にきたのだろう。
(週刊文春9月9日号 「iPhoneやめろ」共同通信デスクが一斉メール)
たまに週刊誌に社内事情をネタにされてしまう共同通信(例:共同通信総務局長、新人研修で「この中に美人いない」→糾弾され発言撤回)だが、今回はこんなネタが週刊文春に載っていた。
消防隊員ら5人が死亡し、現場取材に入った日本テレビの記者2人も遭難し死亡した埼玉県の防災ヘリ墜落事故で、取材に入った共同通信の記者2人が両方ともソフトバンク携帯であったため、他社の携帯が通じるにもかかわらず連絡が取れなくなってしまった。このことに激怒した本社のデスクが現場記者に「ソフトバンク携帯を業務で使用するな」というメールを送ったとのこと。
メールには「同僚が携帯電話の機種変更をした時に、何も危機感を抱かなかったことは緊張感の欠如、気持ちが弛緩しているとしか言いようがありません。この仕事に携わる人間として恥ずかしいことです」「iPhoneを含めソフトバンク携帯電話を使いたいのではあれば、即刻もう一台別にドコモかauを購入してください」という強い語調で指示を出していたようだ。ただ、今のところ共同通信としては「そういう規則を作る予定はない」とのことだ。
確かに、山岳取材の可能性のある記者がソフトバンク携帯を使うのは問題がある(参考:ソフトバンクの電波がやばすぎる件)。リンク先の元ネタは登山雑誌「山と渓谷」8月号の調査で、日本100名山で携帯3キャリアの通話実験したもの。5回発信テストをして3回以上通じたものをカウントした集計は以下の通り。ソフトバンクの繋がらなさが歴然となっている。
- ドコモ 55%
- au 43%
- ソフトバンク 13%
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経緯はともかく、こういう記事が出ると共同通信内ではソフトバンク携帯を使うのが憚られそう。日本通信のドコモMVNOを使うなら、iPhoneを大手を振って使えるようになるのだろうが。