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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日、デジタル単独契約者に「食べログ」「クックパッド」などの有料サービスを3種類提供

 朝日新聞社は7日、朝日新聞デジタルのデジタルコース(月額3,800円、税込み)で新たに「提携プレミアムサービス」を開始した。
 デジタルコースの購読者は、「食べログ」「クックパッド」「ジョルテ」「乗換案内(ジョルダン)」「Zaim(ザイム)」「@cosmeアットコスメ)」が提供するプレミアムサービスの中から、3つまでは追加料金無しで利用できる。また利用するプレミアムサービスを月替わりで変更することもできる。
 朝日新聞デジタルはこの提携により、デジタルコース購読者数の拡大を図る。
(2015年10月19日 新聞之新聞より)

 朝日新聞が10月7日より、デジタル単独コースの契約者に対し、「食べログ」や「クックパッド」などのライフスタイル関連の人気ウェブサービスのプレミアム(有料)会員向け機能を3種類、追加料金なしで利用できるようにするサービスを開始した。

提携プレミアムサービス - 総合ガイド:朝日新聞デジタル

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 利用できるのはいずれもネット上では有名なサービスであり、いわゆるフリーミアムモデル*1で提供されている。例えば食べログでは課金することで「モバイル端末でも飲食店を人気順に並べられる」「通常よりも割引額が大きい専用クーポン」といった機能が利用でき、クックパッドでは「レシピを人気順や調理時間などで検索」「塩分・カロリーなどを表示」「専門家が厳選したレシピ」などの機能を利用できる。クックパッドはすでに160万人のプレミアム会員がいることをサイト上で告知している。

 その他の化粧品・美容サイト「@コスメ」、カレンダー&手帳アプリ「ジョルテ」、オンライン家計簿の「Zaim(ザイム)」、鉄道路線検索の「乗換案内」も、それぞれのカテゴリーで多くのユーザーを抱える人気サイト。リンク先ではそれぞれが無料版とプレミアム版の機能比較表を出し、無料版との違いをアピールしている。

 それぞれのプレミアムサービスは月額300円(税別)のものが多く、それが3種類まで利用できるということは税込み換算で1,000円弱の有料サービスを追加で受けられることになる。月額3,800円のデジタル単独コースの実質的な値下げと考えて良いだろう。なお、この「提携デジタルコース」は、新規入会者だけでなく現在デジタル単独コースの契約者も利用できるが、紙面とセットのコースや、デジタル単独コースでもポイントやマイルなどがもらえるコース、iPad端末とのセットコースなどでは利用することができない。

 通常、新聞社から販売店に卸す価格は7割程度と言われている。つまり朝夕刊セットで月額約4,000円の全国紙であれば、1部あたり1,200円程度が販売店の収入となる。ところがデジタル単独であれば販売店に渡す分や、毎日紙を印刷し配送するというコストがなくなる。朝日新聞デジタルはこうして生まれた原資を利用して、これまで新規契約時と年契約の更新時に全日空のマイル楽天スーパーポイントを5000付与したり、iPadの端末代が実質的に無料になるコースなどを作ってきた。今回はそれを拡大し、既存のデジタル単独会員にも直接恩恵があるようになった。

 6種類の中から3種類をアラカルトで使うことができ、月替りで変更できるというのも新しい。いろんなサービスのプレミアム機能をお試しで使うこともできるだろう。日々のネットを使いこなす層には嬉しいかもしれない。海外在住者は対象外ということだが、海外在住者であっても原価は同じはずなので、海外読者向けにもアピールするために(日経電子版と重なるが)EvernoteDropboxのプレミアムサービス、はたまたHuluやNetflixのようなビデオオンデマンドがあっても良いかもしれない。

 折しも朝日新聞の渡辺社長が10月27日に行われた講演で部数の大幅な減少に触れ、「紙の新聞の寿命が既に見えてきていることなのかな」と言及したことが報じられた。かつてはビール券、洗剤、テーマパークや野球のチケットなどが定番であった「拡材」が、デジタルでもそれに合わせて形を変えて登場してきたということなのだろう。

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*1:基本的なサービスは無料で提供し、さらに高度な機能や特別な機能については料金を課金する仕組みのビジネスモデル