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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

毎日新聞が有料電子版「デジタル毎日」開始 LTE通信料込みのタブレットセットも

メモ

 毎日新聞社は6月1日、有料電子版「デジタル毎日」をスタートした。これまで新聞紙面を購読している人は無料で登録することができた「愛読者セット」とは別に、毎日新聞を購読していない人でも会員になれる「デジタル毎日」の有料会員(税込月額3,456円)と無料会員の区分を設け、デジタル会員限定記事(プレミアコンテンツ)を提供する。

[リリース]⇒毎日新聞の新たな電子新聞サービス 「デジタル毎日」スタート(2015/06/01) - 毎日新聞
[内容紹介]⇒デジタル毎日 - 毎日新聞

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 有料会員はPC・スマホタブレットの各端末で、全国の朝夕刊、地方版、日曜版などの紙面画像を閲覧できるビューアー、ニュースサイト、ニュースアプリ、最大過去5年分の記事データベース、朝昼夕と重大ニュース時に配信されるメールサービス、経済・医療に特化したプレミアコンテンツ、会員特典や優待サービスなどのサービスが提供される。

 プレミアコンテンツとして、ニュースサイト内に「経済プレミア」「医療プレミア」のコーナーを新設。著名な経営者へのインタビュー記事や、20人以上の専門家がコラムや読み物を寄稿するほか、24時間の電話医療健康相談や病院検索などのサービスを提供する。Facebookを利用した記事へコメント機能も導入する。また、宿泊、グルメ、レジャー、ショッピングや冠婚葬祭などの割引・優待や、会員のみが応募できるプレゼントやコンサート、イベントへの招待などのサービスが受けられる「トクトクプレミア」も新設する。

 ニュースの閲覧には「メーター制」を導入し、会員区分によって月に読める記事本数に差をつける。速報ニュースや社説などはこれまで通り無料公開だが、有料記事とプレミアコンテンツについては非会員は月5本、無料会員は月10本までに制限される*1。これまで新聞購読料のみで登録できた「愛読者会員」の「紙面ビューア」および最大1年分の過去記事検索機能は継続され、新聞購読料に500円プラスすることでデジタル毎日有料会員と同じサービスを受けられる「愛読者プレミア会員」になることができる。また、新聞未購読でも登録できた「ウェブ会員」は、「デジタル毎日」の無料会員に自動的に移行する。なお、デジタル毎日の有料会員および愛読者プレミア会員ともに支払い方法はクレジットカードのみとなる。

 また、8インチAndroidタブレット端末とNTTドコモのネットワークを利用したデータ通信サービスがセットにしたプランも用意されている。購読料とタブレット端末代、1カ月7ギガバイトまでのLTE通信料を合わせて税込月5,346円で提供する。端末は中国のファーウェイ社の「Media Pad M1」で、こちらのレビュー記事によると、OSがAndroid4.2と少し古く画面の解像度も高くはないが、LTE通信機能を搭載して3万円を切るなどコストパフォーマンスに優れた端末のようだ。

 通信回線は利用規約重要事項説明書によると、IIJmioなどの格安データ通信サービスで知られるインターネットイニシアティブIIJ)からサービス提供を受け、毎日新聞社電気通信事業者として提供する。アプリがインストールされた状態で届くため、細かな設定も必要なくすぐに利用することができる。専用機はないため、普通のタブレット端末としてデジタル毎日以外のサービスを自由に利用することもできる。最低利用期間は2年間で、期間内に解約すると解約手数料9500円と期間に応じた違約金(77,520~3200円)が発生する。

 全国紙による本格的な有料電子版としては日本経済新聞朝日新聞に続く3社目。毎日新聞は一昨年の2013年12月にニュースサイト「毎日jp」を大幅にリニューアルし、無料公開の記事を減らし新聞購読者や登録会員のみが読めるサイトへとシフトしていた。今回、デジタル単独できる電子版を開始したことで、いよいよデジタルでの有料課金に本格的に取り組むことになる。税込価格3,456円と、朝日(税込3,800円)や日経(税込4,200円)と比べ若干安い値付けである。

 LTE通信料とタブレットのセット価格を打ち出したのも大きなポイントだ。これまで朝日新聞デジタル長期契約を条件にiPadを実質無料にするキャンペーンはあったが、格安データ通信サービスの普及によりデータ通信の料金が大きく下がったことで、購読料に2,000円弱の上乗せで端末・通信料込みプランを提供できるようになった。今回の毎日のプランは「面倒な設定がいらない」ことを売りにしており、まだ既存の販売店へ配慮した価格にはなっているが、これまで新聞配達や印刷・配送・集金にかかっていたコストを、通信料で置き換える第一歩となる可能性もある。SIMフリー端末がより普及すれば、例えば端末は客が自由に選び、データ通信料と購読料をセットで現状の新聞代(3000~4000円)程度というサービス形態も十分考えられるのではないだろうか。

*1:閲覧できる記事本数については今後変更する可能性もあるとのこと