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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

毎日新聞、楽天Kobo端末とのデジタル版セット販売開始 23区内の一部マンション対象に

 毎日新聞社楽天とタイアップし、Androidタブレット端末「Kobo Arc 7HD」の16GBモデルと毎日新聞のビューアーサービスおよび英字紙、毎日小学生新聞、15歳のニュースのデジタル版をセットにしたサービスを開始した。月額3,800円(税別)で、2年以上の契約が条件*1。申し込める対象を東京23区内の指定したマンション居住者に限り、3月31日が申し込み期限となっている。

楽天Kobo電子書籍ストア:楽天×毎日新聞 お買い得キャンペーン
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対象となるマンションはリンク先に一覧がある。おそらく、玄関までの新聞配達ができないオートロックのマンションが中心となっているのだろう。インターネット上で告知するだけでなく、対象のマンションへ直接チラシなども投函していると考えるのが自然だ。

23区内の指定マンション一覧

 紙の毎日新聞は朝刊夕刊のセットで月額4,037円なので、それより若干安い価格でAndroidタブレット端末もついてくるというセット商品だ。端末そのものは2万円弱で購入できる。端末とデジタル版のセット販売については朝日新聞が先行して試行しており、例えば朝日新聞デジタル3年契約で、最新のiPadがセットとなり、新機種への無償交換にも応じるとした例がある。また、雑誌では日経ビジネスiPad Air16GBの価格に5,000円プラスすることでデジタル版2年分の購読権がついくるキャンペーンを12月25日まで実施していた。

 端末として提供されるkobo arc 7HDはそれほど知名度があるものではなく、iPadに比べて商品そのものの訴求力は落ちるが、その分は楽天得意のポイント攻撃でカバーするということなのだろう、楽天市場でのポイント付与率が1年間2倍になったり、電子書籍サイトで利用できる4,000円分のクーポンを用意するなど、様々な特典をアピールしている。なお、PC Watchによると、Amazonkindle Fire端末の中で、上位機種のHDX 7と、下位機種であるHD 7の中間と言っていい仕様であるとのこと。

 また、大きな特徴として毎日新聞本紙(朝刊・夕刊)だけでなく、英字紙である毎日ウィークリー、子ども向けの毎日小学生新聞、中高生向けの15歳のニュースのデジタル版、合計4媒体をセットにしている点が挙げられる。マンションに入居する家族を対象に、子どもから大人まで一家そろって利用できることをアピールしているのだろう。デジタルで印刷・配送コストがかからない分を、ただ値段を下げるのではなくコンテンツを充実することでよって埋め、価格水準の維持を狙ったような印象だ。

 対象マンションを東京23区内の指定マンションに限り、500セット限定とするなどまだ試験的ではあるが、これまで「愛読者セット」を全面に打ち出し、紙の新聞を購読することで電子版がついてくるという「紙ありき」の戦略を進めてきた毎日新聞も電子版の単独販売を開始した。当然、紙の配達を行ってきた販売店としては心中穏やかではないだろう。対象マンションを絞っているものその配慮のように思える。

 ただ、どうしてもインクの匂いやゴミ出し時の手間など紙の新聞にアレルギーがある世帯や、玄関までの配達ができないオートロックマンションへアプローチするためにもこうした方法を模索しているのだろう。ゆくゆくは新聞販売店でも紙でもタブレット端末でも選べる時代が来るのではないだろうか。

*1:2年以内の解約は違約金1~2万円が発生