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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

毎日新聞がニュースアプリNewsPicksに記事提供 世界のニュースを独自の視点で

メモ アプリ

 株式会社毎日新聞社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:朝比奈豊)は10月3日、株式会社ユーザベース(本社:東京都港区、代表取締役共同経営者:新野良介・梅田優祐)と提携し、運営するウェブメディア「NewsPicks(ニューズ・ピックス)」に記事の提供を開始しました。
 提供するのは、毎日新聞ニュースサイトの「記者ページ」に掲載中の記事。経験豊富な記者による、独自の視点で掘り下げたデジタル向けのオリジナル記事を「世界を翔ける」のタイトルで配信します。
 NewsPicksはこれまでに約20万ダウンロードされている経済ニュースアプリです。昨年、経済記事中心の「キュレーション(情報整理)メディア」としてスタートしました。今年7月には元東洋経済オンライン編集長の佐々木紀彦氏を編集長として招くなど、精力的な展開で注目を集めています。若手の経済人やビジネスマンが購読層の中核を担っています。
 今回の記事提供では、すでに「記者ページ」で執筆中の松田喬和・特別顧問や坂東賢治・論説室専門編集委員、各国の特派員をはじめ、2011年にボーン・上田国際記念記者賞を受賞した会川晴之・編集編成局編集委員も新たに参加します。
毎日リリース:毎日新聞「記者ページ」 NewsPicks編集部に記事を提供(2014/10/3) - 毎日新聞

 20141016180903

 毎日新聞社は経済ニュースアプリ「NewsPicks(ニューズピックス)」と提携し、10月3日より記事の配信を開始した。「世界を翔ける」の連載名で、当面週1回、金曜日に配信される予定。すでに以下の3記事を読むことができる。

  1. 最も危険な国、パキスタンが足踏みする原発利用(10/3)
  2. 中国・長老支配の終わり(10/10)
  3. 安倍政権 よみがえる教訓「失敗は得意の分野から」(10/17)

 経験豊富な専門記者や編集委員、各国の特派員などが、独自の視点で掘り下げた紙面では読めないデジタル向けオリジナル記事を執筆する。記事はNewsPicksだけでなく毎日新聞ニュースサイトの「記者ページ」にも掲載される。

 NewsPicksは昨年9月にスタートした経済ニュースを中心としたキュレーションアプリ。実名登録が基本で、開始当初から夏野剛氏や堀江貴文氏、堀義人氏などビジネス界の著名人をユーザーとして集め、有識者や経営者のコメントが読めることウリにユーザーを広げている。今年7月から元東洋経済オンライン編集長の佐々木紀彦氏を編集長に迎え、キュレーションだけでなくオリジナルコンテンツの調達や編集にも乗り出した。専門紙などの外部記事やオリジナル記事の一部は有料会員限定とし、月額1,500円という意欲的な価格設定で課金も展開している。

「1記事につきコメントできるのは1回まで(修正は可)」という制約が大きな特徴。コメント応酬や炎上を防ぐとともに、一つ一つのコメントの質を上げ、コメント自体をユーザーが評価することにより、より「良質なコメント」に注目が集まる仕掛けになっている。連載第1回へのコメントを見ると、「既存メディアの記事構成力の高さを改めて思い知った」「こういう記事をNewsPicksで読めるのはものすごく価値を感じる」など好意的な反応が多いように感じた。

振り返ってみれば、新聞社の記者が、自社媒体以外にも月刊誌や週刊誌などに自身の専門分野について寄稿するのはこれまで普通に行われてきたことである。硬派雑誌が先細りする中、30~40代のミドル~アッパークラスをユーザーに持ち、記事に対する議論が積極的に行われるNewsPicksがデジタル論壇として新たな寄稿先となりえたことは、ごく自然な成り行きだったのかもしれない。

 この連載以外でも、「NewsPicks編集部」というクレジットが入った記事についてはかなり公開までに編集者の手が入っている様子が伺える。「いかに低コストで読まれる記事を量産するか」ではなく、公開までにかなり手を掛けているような感じだ。ユーザー数やPVによる広告モデルではなく、デジタルでも有料課金で運営することへの意識の強さが伝わってくる。そういった高い志を掲げた運営方針には、既存メディアとしても学ぶべきことが多くあるのではないだろうか。

[参考]⇒「ユーザー数は追いません」NewsPicksの広告収益に頼らないメディア運営とは? | somewrite (サムライト)

 記者の側でも、現状では取材の成果を十分に伝えきれないことへの焦燥や危機感を持っている人もいる。デジタルでは文字数や写真の制限がなく、様々な表現技法や配信先を選ぶことが可能だ。こういう思いを持つ人達とデジタル媒体側が積極的にコラボレーションしていくことで、大きな可能性が拓けるように思う。