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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

読売中高生新聞のアプリ「Yteen(ワイティーン)」 中高生の声をスマホで収集

アプリ

 読売新聞は11月7日の読売中高生新聞の創刊に先立ち、9月29日に無料アプリ「Yteen(ワイティーン)」をリリースした。AndroidおよびiOS端末で利用できる。

[Andorid]⇒Yteen-中高生のための投稿アプリ - Google Play の Android アプリ
iOS]⇒Yteen-中高生のための投稿アプリ on the App Store on iTunes

 
 

 中高生の声をアプリを通して集め、発信することを目的とし、読売中高生新聞の紙面への投稿に活用することを想定したアプリ。ダウンロードは無料でできるが、投稿するためにはメールアドレス(携帯のみ)や生年月日、ハンドルネームなどを登録する必要がある。ただし中高生新聞の購読は必須ではない。

 コンテンツとしては、悩み相談の「解決!四天王」、10代向け世論調査の「TEENの結論」、歴史の年号の語呂合わせの作品を投稿する「ゴロログ」、編集室が出したお題に回答する「青春方程式」が並んでいる。これらのコンテンツについてはアプリ内で他のユーザーが回答した内容を閲覧することができる。また、「Yteen+(ワイティーンプラス)」では、紙面への写真や川柳の投稿がワンタッチでメール投稿できるようにしている。読売中高生新聞の専用アプリとは銘打ちつつも、アプリ単体でも十分楽しめるようになっている。

 大きな特徴が、中高生でも安心して議論ができるしゃべり場を作るため、投稿を全て事前チェックし、これまで「ネットに書き込むのは怖い」と思っていた人でも安心して議論に参加できるようにしたこと。ついでにちょっとした誤字修正も行ってくれるそうだ。事前チェック型掲示板として国内ほぼ唯一の成功例とも言える「発言小町」で培ったノウハウを生かしている。また、深夜から未明にかけては投稿できない仕様とし、スマホの使いすぎを心配する保護者にも安心を与える内容となっている。さすがSNSや出会い系を巡るトラブル報道に定評がある読売新聞だ。

 読者との双方向性を実現したアプリということだが、実際にはアプリ単体でもかなり楽しめるようになっている。特にユーザーが考えた「語呂合わせ」の作品を投稿できるコーナーは面白い。中高生のユーザー同士が一緒に教えあうような場となりえる可能性を感じた。中高生にとってスマホがほぼ必須の道具となりつつある今、デジタルの欠点を強調し「紙こそ第一」という懐古主義に走るのではなく、現実的な折り合いをつけて活用していこうという姿勢が伺える。

 アプリをダウンロードしても、投稿するにはあらかじめユーザー登録をする必要があり、さらに全ての投稿を公開前に編集室がチェックするということで、実際の中高生が投稿するまでのハードルは高く、過疎ってしまう可能性もある。ただ、逆に前もってアナウンスされることでそれがフィルタとなり、良質なユーザーが集まるかもしれない。

 子どもに媚びた内容にしていくのではなく、「意識高い中高生たちのサロン」のようになっていけばまさに発言小町のティーン版となり、面白くなるだろう。発言小町と同様に、中高生のネタ職人の活躍にも期待したい。いくらお行儀の良い優等生的なコメントが並んだとしても、多くのユーザーに注目され集まらなければ「紙面とアプリの連動」も絵に描いた餅だ。いかに中高生にとっていかに居心地のよい言論空間を作っていけるか、注目したい。