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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

静岡新聞が「ドS」に? 企業ブランドキャンペーンでラッピング紙面


 静岡新聞は8月13日付朝刊で、「ドS」と大きく書かれたインパクト抜群のラッピング企画(通常の1面・終面を特別な紙面で包み込んだ状態で各家庭まで配達すること)を実施し、「変革を恐れず動き、これまでの静岡新聞SBSを超えていく」ことを高らかに宣言した。ウェブサイト上にもキャンペーンページが設けられ、紙面で告知されたものと同じメッセージを見ることができる。Twitterでは「静岡新聞はじまったな」「この暑さでおかしくなったのか?」といった感想が投稿されている。

[サイト]⇒ドS。(ドエス) 静岡新聞SBS 企業ブランドキャンペーン
[ユーザーからの反応・感想まとめ]⇒静岡新聞ドS宣言 - Togetterまとめ


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 外から見た静岡新聞SBSグループが「真面目で穏やか」であり、個性を失っているのではないかという問題意識を起点に、自身を変革する力としていくために「ドS」という強烈な言葉を象徴に掲げている。視聴率にとらわれず、若者の新聞離れを時代のせいにせず、今の世の中でメディアにできることが何か考え、実行していくという宣言となっている。しばらく社員は取引先や読者から「静新さんってドSなんですよね?」と言われ続けるのだろう。

 静岡新聞といえば、本物のみかんや茶葉を使い大きな話題を呼んだ「みかん新聞」「お茶新聞」や、「インコ式静岡新聞」など一風変わった企業広告CMを多数制作するなど、全国の新聞社の中でもかなり尖った広報宣伝を行うことで知られる。

[参考1:みかん新聞]⇒静岡はじまったな!!仰天の「みかん新聞」が話題に:DDN JAPAN
[参考2:変わったCM]⇒


 こういったネタが定期的に展開されることで、会社全体から「何か面白いことをやって、静岡の人たちを驚かせよう」という心意気が伝わってくる。代表取締役社長の大石剛氏が昭和44年生まれの45歳と若いのも影響しているのだろうか。「ネットで話題になる」ことと「社員に変革意識を持たせる」ことを同時に実現した企業ブランドキャンペーンと言えるだろう。

 気になったのは以下のCMで、「ネットに書いてあることがいつも正しい訳ではない。正しい情報は静岡新聞とSBSで」と訴えかけていることか。コメディ風に作ってはいるが、ネットを利用したキャンペーンでことさらにネットのマイナス面を強調するのは逆効果ではと思った。

静岡新聞SBS 企業CM「ドS。予行演習?」篇 - YouTube