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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

四国新聞、125日連続でメッセージ広告掲載 地元クリエーター60人と連携

 四国新聞は、創刊125周年の記念事業として、「いいさぬき125」プロジェクトを開始した。その一環として、125周年にちなみ、4月10日から125日間連続で、さぬき(香川県)をもっと「いいさぬき」にするためのメッセージ広告を掲載している。これほど長期間連続しての企画広告を掲載する事例は、全国紙でも地方紙でも珍しい。8月のお盆前まで毎日掲載する。
 きっかけは、地元のクリエーターが、自分たちの作品を世に訴える機会が減少しており、その機会創出を目指すため。四国新聞社・広告局広告部営業課の久米俊広氏も、「新規の協賛社の発掘や、休眠スポンサーの掘り起こしができればと考えている。日頃、新聞広告にあまり関心を示さないクライアントにも、新聞広告の良さを知ってほしい」と、掲載の目的を話す。
 広告の掲載までの準備期間は、今年の1月から3カ月間。まず高松工芸高校出身のクリエーターを通信に組織された「瀬戸内工芸ズ。」、香川県に縁がある広告クリエーターの交流団体「クリエーターズクラブ高松」に所属するクリエーター約120人に、制作を担当する電通西日本が参加を呼びかけ、約60人の協力を得た。さらに、やってみたい企画を提出するよう求めたところ、125日間連続の掲載に耐え得る、約160本の企画が出てきたという。(中略)
 広告は毎日、第3テレビ面の記事下5段カラーで掲載。同じ面の右上突き出しには、広告のテーマと関わったクリエーターの名前を掲載する。
(2014年4月21日付文化通信より)

 香川県の県紙・四国新聞は創刊125周年を迎えた4月10日、地元にちなんだ啓発広告を125日間連続で掲載する企画「いいさぬき125」を始めた。香川県に縁がある広告クリエーター約60人が参加し、8月のお盆前まで続く。

掲載された広告は特設ウェブサイトでも順次紹介され、facebookで「いいね!」ができるようになっている。また、全広告の紙面掲載後はサイト上でのコンテスト実施や、県庁での展示などを計画しているとのこと。また、本企画のfacebookページでは、広告制作の舞台裏などを垣間見ることができるようになっている。

[特設ウェブサイト]⇒いいさぬき125 | 四国新聞社
facebookページ]⇒さ。 | Facebook
[広告作品例]
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掲載される広告は、さまざまな地域の問題を提起するものや、地域の良さを再発見するものなど。例えば4月16日に掲載された広告は、香川県の野菜摂取量が男性は全国でワースト1、女性もワースト2であり、糖尿病受療率も男女ともワースト2という現状から、もっと野菜の摂取を増やすことをを訴えるメッセージを発信している。

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 毎日届く新聞をという媒体を舞台に、125日連続でメッセージを届けるというかなり強い意志をもった広告企画だ。同時に、地元クリエーターと強く結びついていることも重要なテーマの一つだろう。引用した文化通信の元記事から、制作の中心となって携わった電通西日本の濱田正樹氏の発言を引用する。

 「大手新聞社では、コンセプトが練られた広告らしい広告が掲載されるが、地方紙では販売を促す、チラシ系の広告が多い。そのため地元のクリエーターは、本来やりたいことがなかなかできない矛盾を抱えながら仕事をしている。広告クライアントには、香川県にも力のあるクリエーターがたくさんいることを知ってほしい」

 若手クリエーターにとっては、新聞という媒体自体がそもそも縁遠くなっている現状もあるだろう。地元の広告主とクリエーター双方に新聞の意義を知ってもらうという点で、地方紙ならではの企画といえる。

 広告もニュースと同じく読者に届くメッセージの一つ。「その商品やサービスを必要とする人に伝わればよい」という広告だけでなく、1日1つでも驚きや感銘を与えられる広告があれば、それは読者にとってもちょっとした幸せにつながるのではないだろうか。