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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

スマホかざして動画やパノラマ写真 下野新聞+NAVIを実際に使ってみた

アプリ

先日、下野新聞の読者向け無料アプリ「下野新聞+NAVI(プラスナビ)」をブログで紹介したところ、読んで興味を持った敏腕の新聞販売関係の方が実際の下野新聞紙面を4月17日から23日までの1週間分を取り寄せご提供いただいた。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

 まず紙面を眺めて感じたことは、下野新聞の「+NAVI」を始めとするデジタルサービスにかける思いの強さだ。1面には必ず「+NAVIの機能が利用できることを示すマーク」または、「スマホをかざして動画やパノラマ」「春季県高校中継を生速報」といったワッペン(イラストカット)が掲載される。また、1面に掲載される写真は、通常その日最も編集局がアピールしたいものが選ばれるが、取り寄せた7日分の中で4日分に「+NAVI」で動画または別カットの写真を閲覧できるようになっていた。

 実際に利用してみた。まずアプリを起動して「かざす」を選ぶ。初めての使用時はTAMAGO Clicker(リコー提供)という別のアプリを入れる必要がある。例えば4月20日の朝刊1面で大きく扱われた「大田原屋台まつり」の写真にかざすと、2分程度に編集された動画および別場面の写真8枚を見ることができた。なお、ほとんどの場合で数秒で認識され、精度に問題はない。一度かざしたコンテンツはアプリ内に記録されるため、もう一度見たい時に改めて紙面にかざす必要はない。

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 また、1面の「+NAVIマーク」には、他にどの面で同機能が利用できるかも添えられている。中面をめくると、紙面上の写真はモノクロだが、アプリではカラーで見られたり、関連する動画があるといったことがわかる。

 個人的に面白いなと思ったのが「360度写真」。4月23日朝刊1面の製氷所の蔵出し作業の様子をスマホでタッチすることで360度動かして見ることができる。すでに産経新聞の写真報道局が3年ほど前から積極的にウェブ上で公開しているが、モノによっては動画よりも強いインパクトを与えられるように感じた。

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 パノラマ写真の撮影機材は、閲覧にリコーが提供するアプリを使っていることから、おそらくリコーが昨年秋に発売したTHETA(シータ)を利用したものと推測される。1度のシャッターで360度のパノラマ写真が撮れ、ウェブへの公開もアプリを通して簡単に行えるデジタルカメラ。価格はAmazonで4万円強となっている。

[レビュー]⇒取り巻くすべてを撮影する全天球カメラ「RICOH THETA」で遊ぼう (1/4) - ITmedia デジカメプラス

 アプリの目玉である「記事を探す」機能については、正直なところ自分が新聞紙面をめくることに慣れているため、あまり活用するイメージが沸かなかった。読み込む都度少し時間がかかるため、スムーズとは言い難い。ただ、「お出かけ情報」や「企画連載」といった、興味がある情報をいち早く探したい場合のインデックスとしての利用するのであれば便利そうだ。

 動画や写真の閲覧には別のTAMAGO Clickerという別のアプリをインストールする必要があるため、初めて操作した人は少し迷うかもしれない。ただ、360度の写真をスマホ内でくるくる回して見るのは結構楽しく、わざわざインストールするだけの価値はある。撮影場所しだいでは今後も大きく活用できそうだ。
 
 紙面との連動については非常に充実しているといって良い。1日1つは必ず+NAVI向けのコンテンツを用意しよう、という編集局取材部門の主体性を感じる。今後は、「記事を探す」や「参加する」といった機能を発展させ、「この記事についてあなたはどう思うか」を簡単な操作で表明でき、さらに「みんなはどう思っているか」ということを可視化できるようになればさらに魅力的なものとなるだろう。

 あとは、アプリが全体的にもう少し軽快に動いてくれれば、と思う。読み込みや写真の送りなどでちょっとしたイライラを感じてしまうこともある。さまざまな機能を用意しているだけに簡単にはいかないだろうが、特別な時に使うのではなく、日々の生活の中で新聞と一緒に使ってもらうことを目指すのであれば、動作のスムーズさにはとことんこだわって欲しいところだ。また、動画を再生するたびに冒頭に流れる「しーもーつーけ」のイントロはそれだけでユーザーの視聴意欲を失わせる可能性がある。どうしても必要なら動画の最後に持っていく方が良いと思う。