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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

毎日新聞、読者へ紙面ビューアを無料提供 ウェブサイトに会員制導入

 毎日新聞社は12月2日、毎日新聞の定期購読者が「愛読者会員」として登録すれば、追加料金なしに、紙面イメージのままパソコン(PC)やスマートフォン、タブレット端末で閲覧できる「毎日新聞愛読者セット」を始めた。同時にニュースサイトもリニューアル。名称を「毎日jp」から「毎日新聞」へ変更し、誰でも読める記事と、会員になれば読める記事とに分けた。同社社長室によると、初日で愛読者会員登録は1万人を超えたという。
(2013年12月9日付文化通信より)

 毎日新聞社が12月2日より自社のウェブサイトを刷新。新たに「愛読者会員」と「ウェブ会員」という2つの会員制度を設け、新聞購読者とセットが電子媒体でセットで利用することを主眼に置いたサイトにリニューアルした。 

 愛読者会員はメールアドレスと氏名の他、住所、電話番号など定期購読を確認できる情報を入力することで登録できる。愛読者会員になるとPC、スマートフォンのアプリで提供される紙面ビューアを使い、東京だけでなく大阪、中部、西部の各本支社発行の最終版と、各都道府県の地域面、日曜版などを全て読むことができる。また、同じIDで最大5つまでの端末で利用できるので、PCとスマホなど複数端末で利用したり、家族が利用することも可能だ。

 このほか、毎日新聞に掲載された過去1年分の記事が検索できる「記事データベース」や、紙面ビューアの中で気になった記事を保存できる「スクラップ機能(東京本社版のみ対応)」を利用できる。

 また、購読しなくても、メールアドレスと氏名、生年月日のみの入力で「ウェブ会員」になることができる。こちらに登録することでウェブサイトに掲載された記事を一部を除き閲覧できるようになる。逆に言うと、ウェブ会員に登録しないと記事が少ししか読めず、ログイン画面が頻発するケースが多くなる。

[愛読者会員・ウェブ会員申し込み]⇒毎日新聞愛読者セット - 毎日新聞


 
 
 使ってみていいな、と思ったのが、アプリとウェブをシームレスに行き来できること。上の画像のように、スマホのアプリで紙面を開き、気になった記事を拡大すると、選択した部分の記事がハイライトされる。そこで「ウェブで読む」を押すことで、該当の記事をスマホ版のウェブサイト上で読むことができる。読んだら記事下の「紙面アプリで読む」を押すことで再びアプリに戻ることができる。これは慣れると気持ちがいい。

 ただ、これはアプリ主体(=愛読者会員)で使う場合のみ受けられるメリットでもある。これまでのように無料のウェブサイトで読んできた感覚だと、ログインをしていなければ頻繁に会員登録を求められるように感じるだろう。同じく会員制の朝日新聞デジタルと比べ、無料で読める記事の長さが短く、正直イライラさせられることが多い。どの記事がフリーでどの記事が会員限定なのか一見してわかりにくい(見出しをクリックして初めて分かる)ケースもあれば、ページビューを稼ぐために、わざと見出しと本文の間に中間のページを設けたり、記事のページ分割を意図時に多くしているのではと思える記事もあったりする。

 あくまで印象だが、同じ会員制サイトであっても朝日新聞デジタルの方がソーシャルメディアで話題になりやすくなっているような感じがする。毎日も「毎日ジャーナリズム」のように、オープンに意見を求める姿勢を持っているのだから、もう少しユーザー目線を意識したらさらによいのではと思った。