edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

発言小町400万ユーザーを記念 川柳コンテストの入選作発表

 掲示板「発言小町」の月間ユニークユーザー400万人突破を記念して募集した「小町川柳」に、多数のご応募ありがとうございました! このたび漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんと編集部員で審査会を開き、入選作を決定しました。
 6月24日から2か月の募集期間に、集まった作品は2921句。中には、アメリカやブラジルなどから封書で届いたものもあり、海外でも「発言小町」を楽しんでもらっていることを実感しました。
入選作ついに決定! 女心が詰まっています : 小町さんCafe : 小町さん : 大手小町 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

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 読売新聞の女性向けウェブサイト「大手小町」内の、人気掲示板「発言小町」が月間ユニークユーザー400万人を突破したことを記念し、6月24日から8月30日まで「小町川柳」の募集がされていた。100万人に達したのが2009年とのことであり、4年でおよそ4倍になったことになる。
 五七五の17文字に、恋愛の悩みや婚活事情、夫婦の実情、嫁姑問題、子育てなど、"オンナの本音"を凝縮させた作品を募り、10月1日に最優秀賞など8件の入選作が決定。最優秀賞には作品をテーマにしたイラストを辛酸なめ子が描いている。なお、商品は商品券で、最優秀賞は10万円分(1人)、優秀賞は5万円分(2人)、佳作が商品券1万円分(5人)。
 実際の入選作についてはリンク先を見ていただくとして、小町ユーザーらしい優しさと皮肉が適度にミックスされた作品が並んでいる。ただ、ドロドロとした“オンナの本音”的な作品は思いのほか少なく、「やっぱり小町って素晴らしい」という、運営者側にとって心地よく感じられる作品がチョイスされたような傾向も感じた。応募作総数は2921句であり、一人で複数作品を投稿した人もいるだろうことを考えると、400万ユーザーを誇るわりには少ないのでは、という印象を持った。
 この企画を見て思い出したのが、産経新聞が今年3月からニュースサイト上で実施している「MSN産経川柳倶楽部」。ユーザーがニュースに対して川柳を投稿できるサービスである。ニュースに対する感想、意見などの思いを「五・七・五」の形で表し、他のユーザーの皆さんと共有することを目的としている。投稿は簡単で、川柳を書こうと思ったページの見出しの上にある「川柳を書く」ボタンをクリックし、上の句、中の句、下の句や俳号を入力するだけで投稿できる。ただし現状ではパソコン版のみの対応で、スマートフォン版のMSN産経ニュースでは投稿できないようだ。
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 さすがに全ての記事にまんべんなく川柳が投稿されているわけではないが、アクセスランキング上位の記事やツイッター、フェイスブックでの言及数が多い記事についてはそれに応じて投稿があり、数十件にのぼる記事も珍しくない。産経という媒体の特性上なのか、中国や韓国に関する記事には投稿が多いような感じもする。投稿数のランキングや、ユーザーからの評価が高い作品を表示する機能があるといいと思った。
 それにしても、江戸時代から続く「川柳」という大衆文化が今もデジタルの世界で着実に存在感を示し続けているというのは興味深い。インターネットが大衆のものとなって10年以上が経つが、それを使う人間の興味や関心というのは江戸時代からあまり変わっていないのかもしれない。