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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

読売新聞のオリンピックCM「スポーツにはストーリーがある」が心を打つ

 読売新聞社は、ロンドン五輪に合わせ、スポーツをテーマにした新しいテレビ・ラジオCMを制作し、新聞社として唯一、日本オリンピック委員会(JOC)のオフィシャルパートナーとして、スポーツ報道に力を入れている点をアピールする。「ヨミウリ・オンライン(YOL)」でも公開している。
 CMのテーマは、「スポーツにはストーリーがある」。ソフトバンクや東京ガスなど多くのヒットCMを手がけた電通のCMプランナー澤本嘉光さんが手がけた。
 テレビCM「五輪 僕の走れなかった道」編は、幼い頃から夢に向かってひたすら走り続けたランナーが、仲間から夢を託されながら世界の大舞台へ臨む物語。最後にYOLのCMサイトを紹介している。オリンピック中継番組や情報番組で放映する。
 ラジオCMはオリジナルストーリーを4種類6本(60秒4本、120秒1本)用意。五輪期間中の7月30日から8月9日まで、首都圏3局のラジオ番組で特別コーナーを設けて放送する。
 (2012年7月30日付新聞之新聞より)

 ロンドンオリンピックも残すところあと僅か。そんな中、読売新聞社がオリンピックに合わせて制作したテレビ・ラジオCMが心を動かされる内容で、Twitterfacebookなど様々なソーシャルメディア上で話題になっている。

 テレビ用に作られた「僕の走れなかった道」というCMは、スポーツ選手になることを目標になるために小さい頃から頑張ってきたが、夢を夢のままで終わらせてしまった数多くの仲間たちの「走れ、走れ!僕の行けなかった道を」という思いを受け継ぎ、世界の舞台のゴールを目指すショートストーリー。Youtubeの読売新聞チャンネルでは30秒、60秒、90秒のバージョンが作られており、短い時間ながら一つ一つの言葉の重みが心に染みる、とても感動的なストーリーだった。
Youtube公式チャンネル]⇒読売新聞 - YouTube
 また、ラジオCMでは「ユニフォームの嘘」「ベンチのキャプテン」「父の怒鳴り声」「反発の卓球」という4本が公開されている。これらもそれぞれスポーツの裏側に込められた一つ一つのストーリーを鮮やかに描き出し、「言葉のチカラ」を感じさせてくれるものだった。
 これらのCMを手がけたのが数々のヒットCMを制作し続けてきた澤本嘉光氏。澤本氏といえば「犬のお父さん」でおなじみのソフトバンクの「白戸家」や、最近ではドラえもんを実写化したトヨタ自動車の「ReBORN」で知られる。言葉と映像が織りなすメッセージの力を信じるトップクリエイターならではのこだわりを存分に感じさせられた。
 サッカーワールドカップを広告に活用する朝日に対し、オリンピックを活用する読売。日本を代表する新聞社2社がそれぞれスポーツの2大イベントをスポンサードしているという構図はわかりやすい。そういえば朝日新聞も2002年の日韓ワールドカップ時に、似たようなコンセプトのCMを制作していたことを思い出した。