edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

方言萌えの日経電子版CM「彼女が日経をすすめてきた」が面白い

新年度がスタートしたことで業界各社も様々な新聞購読キャンペーンを打ち出している中、ネット的に一番に面白かったのが日経電子版のウェブCM「彼女が日経をすすめてきた」。
 
 3分程度の1本のムービーの中に、「福岡編」「宮崎編」「山梨編」「高知編」の4つのバージョンがテンポ良く収録されている。最大の特徴は、それぞれにご当地の方言全開でしゃべる女の子が登場し、彼氏役の男性にiPadを使って日経電子版の良さを力説しまくるというところ。詳しくは動画を見ていただきたいが、例えばこんな感じである。

  1. 「知らんと? うそやろー、これ、バリすごいとよ」(福岡編)
  2. 「あんた営業さんやろ、これぐらい知っちょかんといかんが」(宮崎編)
  3. 「ちょっと見てみろし−。えらい見やすいじゃんね」(山梨編)
  4. 「いやー、すごいっちゃー。ちょっと来てみいやー」(高知編)

 ググってみたところ、例えば山梨編に登場する女の子はちゃんと山梨の出身者を起用しているようだ(参考)(プロフィール)。方言が喋れる女の子をキャスティングしたのだろう。
 現実にこんな感じで日経電子版の良さを彼女から勧められるというシチュエーションはなかなかありえない(逆に怖いし引く)だろうし、こんなに方言丸出しでしゃべる女の子たちも希少だろうが、“方言萌え”と“現実にはありえないシチュエーション”を組み合わせて映像化することで、ネタ的に非常に面白いものとなった。
 少なくとも「就職活動するのにまだ日経読んでないの?」とか、「朝日新聞は大学受験出題率No.1」といった、ある意味上から目線の押し付けを感じさせるCMと比較して、ネットの文脈に合ったキャンペーンをしているように感じた。新聞の権威がまだ通用する中高年の親世代には「上から目線」も有効だろうが、若者にアピールするためにはこういったツッコミどころ満載で、ネットで話題になることを意識したPR展開が必要なのだろう。
 ちなみに、日経電子版のプロモーションムービーとしては、他にも「デンシバ劇場」という、ゆるキャラを起用したiPad版の特徴を解説したムービーも作られている。個人的には、続編として他県バージョンも作っていくと同時に、イケメン男性を起用した逆バージョンの「彼氏が日経をすすめてきた」というCMも作るべきだと思う。
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