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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

リクルートのチラシ情報サービス「チラシ部!」終了へ

 リクルートは、インターネットで地域のチラシやクーポン・キャンペーンなどを提供する「チラシ部!」のサービスを3月16日で停止する。2月1日に発表した。「クライアントが期待するさらなる価値(来店頻度の向上や購買数の拡大)を提供することが、現サービスでは困難と判断した」と説明しており、利用者向けの告知によると、メールマガジンについては新サービスを検討しているという。
 「チラシ部!」は、ウェブ上で各地域の広告・チラシを無料で閲覧できるサイトとして始めた「タウンマーケット」が前身。「タウンマーケット」は08年3月から、東京、神奈川の一部地域限定でテレビ情報誌と地域のチラシをパックにして、会員に届けるサービスも始めたが、会員募集のコストがかかりすぎたことや、消費者の情報入手手段の多様化もあり、2011年2月いっぱいで終了。同年6月30日に「チラシ部!」として生まれ変わった。
 「チラシ部!」サイトによると2月1日現在の掲載店舗数は5万2397件。文化通信の昨年11月の取材では、メール会員数は100万人以上だった。
 (2012年2月6日付文化通信より)

 リクルートがインターネットを通じてチラシ情報を配信する「チラシ部!」が、3月16日でサービスを停止する。
 もともと「タウンマーケット」というブランド名でネットチラシサービスを展開し、2008年には実際の紙を無料で宅配するモデルを試験的に導入した。新聞販売店の重要な収入源である折込チラシのビジネスモデルを脅かす可能性があり、あのリクルートが乗り出したということで新聞業界からは注目されていた事業(参考)であったが、チラシ宅配は2011年2月に終了。その後「タウンマーケット」から「チラシ部!」にブランド名称を変更したものの。1年経たずにサービスを停止することになった。
 以下の動画が、2011年9月30日にオンエア開始した「チラシ部!」のTVCM。なんだか少女時代のそっくりさんみたいな韓国の女性グループを起用しているが、これはライバルの「Shufoo!(シュフー)」がCMキャラクターにグンちゃんことチャン・グンソクを起用していることの対抗だったのだろうか。主婦層ターゲット=韓流スターというのも単純な気がするのだが。
[参考]⇒「チラシ部!」CMでダンスするガールズグループの正体とは? - Ameba News [アメーバニュース]
 リニューアルして1年経たずに撤退というのも大胆な判断だが、リクルートらしい意志決定の早さとも言えるかもしれない。儲からない、あるいは事業の継続が困難と判断すれば、あっさり事業そのものを切り捨てる姿勢は相変わらずだ。
 これで有力なウェブチラシサービスは凸版印刷が手がけるシュフーに集約されることになる。こちらは先日10周年を迎えており、ネット上の様々なサービスの中でも老舗の部類に入る。個人的にはシュフーのiPadアプリは結構便利なのでたまに眺めているが、リクルートが撤退を決断したということは、パソコンやスマートフォンで折込チラシを見る、というのは多くの人の日常生活に定着していないということなのかもしれない。