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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

アサヒ・コム、17年の歴史に幕 朝日新聞デジタルに統合

 朝日新聞社は、インターネット上の総合情報サイト「アサヒ・コム」のブランド名を、朝日新聞の電子版「朝日新聞デジタル」に統一しました。23日午前にトップページ(http://www.asahi.com)を衣替えし、その後、段階を追ってコンテンツやサービスを再編、朝日新聞デジタルとしてより使いやすいサイトにします。
朝日新聞デジタル:アサヒ・コムのブランドを朝日新聞デジタルに統一 - お知らせ


 1月5日の朝日新聞朝刊で告知された通り、朝日新聞の速報ニュースを中心とした総合情報サイト「アサヒ・コム」が1月23日をもって「朝日新聞デジタル」のブランドに統一された。ウェブサイト上では本体のニュースサイトのほか、「トラベル」「住まい」「ショッピング」といったアサヒ・コムブランドの下で展開してきた各種サイトのロゴも全て「朝日新聞デジタル」に統一されている。1995年の開設以来、一貫して日本の新聞の代表的なウェブサイトであり続けたアサヒ・コムの名前が消滅することについては非常に感慨深い。切り替わる直前にはasahi.comのロゴの下に「1995-2012」という墓碑銘のような碑文が表示されていた。
 その過去の軌跡を振り返るということなのだろうが、ちょうど「アサヒコム・スペシャルロゴギャラリー」というページが公開されている。基本的に2008年以降のクリスマスや正月、イベントなどの記念日にちなんだロゴが、実際に使われなかったものも含めて掲載されており、眺めていて楽しい、デザイナーの遊びごころあふれるギャラリーとなっている。記念ロゴの豊富さにも驚かされる。また、初代ロゴや2代目のロゴからは、インターネットの歴史を感じさせてくれた。
 とはいえ、基本的にこれまでアサヒ・コムで掲載していたニュースはそのままで、数多く掲載されている広告についてもそのまま。カラーやスタイルの変更および、続きが読める記事に+(プラス)マークを付加するなどの「朝日新聞デジタル」への導線強化が狙いのようだ。一気にクローズドにして広告収入に急激な影響を与えるのを避けたのであろう。このため、旧アサヒ・コム(www.asahi.com)の各ページから朝日新聞デジタル(digital.asahi.com)へ移動すると、元のページに戻る導線が存在しないなどのナビゲーション上の不整合が起きている。
 同時に大きな動きとして、ウェブ上に「記者ツイッターリスト」を公開した。これまでは部署や企画、支局単位で運営されていた数多くのツイッターアカウントに加え、「つぶやく記者」リストで実名でツイートする記者を一覧している。海外特派員や東京本社の記者を中心に14人が並んでおり、興味のある記者のつぶやきを自由にフォローできるようになっている。プロフィールにはそれぞれの記者のバックグラウンドが記述されているが、全てに「発言は個人の見解で、朝日新聞社の見解ではありません」といった断り書きが添えられている。

 17年にわたって築いてきたアサヒ・コムのブランド名を捨てるには相当な決心が必要だったことだろう。「アサヒ・コム」という新聞本体とは別の媒体を作るのではなく、あくまで「朝日新聞」のデジタル版を作る意識でやっていくんだという、社全体の強い意志を感じる。
 とはいえ、全面有料化に向かうというわけではなさそうだ。同じ日に記者ツイッターのリストを公開しているくらいだから、アクセスフリーの情報発信は今後も続けていくつもりなのだろう。そのあたりのバランスは難しいところがあるだろうが、デジタルにも決して手を抜かず、時代に一歩一歩でも合わせていこうという姿勢はやはり日本のリーディングペーパーとしてのプライドを感じた。