edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日の携帯サイト、郵便番号入力で地域の安全情報を一覧

 朝日新聞社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:秋山耿太郎)は、フィーチャーフォン向け緊急情報配信サイト「朝日ライフラインNEWS」において、気象情報や交通情報が得られる「シンプルコース」の他に、コンテンツを一層充実させた「プレミアムコース」を新設しました。プレミアムコースでは従来の情報に加え、防犯情報や健康情報、企業のシステム障害やリコール情報なども配信します。(中略) 
 また、検索機能やカスタマイズ機能を充実させました。検索では、交通情報で「路線・空港・港名検索」、地域・生活情報で「郵便番号検索」、製品・サービス情報で「フリーワード検索」を設け、条件を絞り込んで素早く情報にたどり着けるようになりました。サービス内に分散していたカスタマイズ機能は、「MYライフライン」として1カ所にまとめました。情報を得たい地域の指定や、メールで情報を受け取る時間帯の指定を1画面で簡単に設定できます。
朝日新聞デジタル:どんなコンテンツをお探しですか?

20110804105534
 5月にスタートした電子版の朝日新聞デジタルに注力する朝日新聞社だが、従来の有料携帯情報サイトでも興味深い試みを始めた。
 これまで月210円で鉄道・道路交通情報や、大雨などの注意報・警報、台風情報、地震情報、火山情報を配信してきた「朝日ライフラインNEWS」に、月315円のプレミアムコースを新設。地域で起きたひったくりや火災などの防犯・防災情報、新型インフルエンザの流行状況といった健康に関する情報や、金融機関等で発生した通信システム障害・製品のリコール情報などを新たに追加した。30日間は無料でお試し利用することができる。なお、コンテンツは、インターネット上で防災・安全情報の提供を行う「レスキューナウ」から情報提供を受けている。
 プレミアムコースのアピールポイントとして、郵便番号を入力することで地域を指定し、その地域に関する防犯・防災や注意報・警報、健康や安全に関する情報を一元的に表示できる機能が紹介されている。
 早速携帯電話でマイメニュー登録して自分の住所の電話番号を検索したところ、1週間前の記事であったが「ひったくり事件が4件連続で発生」という記事が表示された。ただし、他の郵便番号でいろいろ試したところ何の情報も表示されない地域も多いように感じた。本当の緊急情報があるときにしか表示されないなら、それでもいいのかもしれないが。
 このサイト単体で収益を上げるだけでなく、このサイトを運営することによって蓄積された情報を朝日新聞デジタルに反映させてきたら、なかなか面白いことになってくるかもしれない。現状朝日電子版はニュースやコラムといった読み物中心で、生活に密着した情報というものがほとんど載っていない。電子版コンテンツとして、防犯・安全・災害といった情報のニーズは高いように思われる。
 ツイッター上では、「記者にひたすら事件事故のベタ記事を書かすことになるかも…」という危惧があったが、レスキューナウのような専門サイトからの情報提供を受けるだけでなく、例えば各都道府県の警察が地域住民向けにメールで配信する「不審者情報」とうまく連携させたり、毎日新聞が積極的に進めている地方新聞社からの記事購入や、鹿児島で始まっているライバル紙との記事相互利用が進んでいけば、本体の人員を増やさなくても可能になるのではないだろうか。