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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

子ども新聞を離れて暮らす孫へ 読売、遠隔地への宅配サービス開始

 読売新聞社は、離れて暮らす孫や親戚の子供に「読売KODOMO新聞」を届ける新しい宅配サービスを7月7日号からスタートする。6月23日から専用電話やインターネットで申し込み受付を始めた。
 3月3日に関東1都6県で発売を開始し、5月5日から全国展開している読売KODOMO新聞は楽しく読めて学力も身につくと好評で、祖父母から「自分が購読料を出すので、離れて住む孫のもとに、子ども向けの新聞を配達してほしい」との要望が多数寄せられていた。
 申し込みの際に、新聞を読む子どもの住所、氏名を伝えると、読売新聞販売店(YC)から配達される。購読期間は6カ月以上が必要。購読料はクレジットカードによる決済か、申し込み後に郵送される払い込み用紙で、コンビニエンスストアか郵便局で支払うことができる。(後略)
 (2012年6月29日付新聞情報より)

 中部地方では中日新聞社「こどもウイークリー」を8月から創刊するなど、活況を呈す子ども向け新聞だが、読売新聞が更なる一手を打った。購読料はおじいちゃんおばあちゃんが負担して、遠隔地に離れて暮らす孫や親戚などに対し読売KODOMO新聞を配達するというサービス。申し込みは以下のサイトから受け付けている。
[申込み窓口]⇒読売KODOMO新聞 購読サポートサービス
 申し込み方法はインターネットだけでなく電話窓口も用意しているところや、支払いにクレジットカードだけでなく、お年寄りに馴染み深い郵便局支払いや、コンビニエンス支払いも用意しているところは配慮が行き届いている。
 このサービスの肝は、購読料は読売本体が前金で一括して集金し、実際に配達業務を行う販売店に一部を配達料として戻すというモデルである。契約期間は6カ月以上が必要だが、1カ月450円なので6カ月でも2700円と1カ月の新聞代より安い。祖父母世代にとってみればそれほど負担と感じない額と思われ、「頭のいい子に育ってほしい」という思いと、自分たちが慣れ親しんだ紙媒体の良さを子・孫世代に伝えたいという、二つの親心をくすぐるサービスと言えそうだ。
 配達を担当する販売店としても、これまで接触できなかった世帯に、祖父母世代を経由して接触することが期待できるかもしれない。
 こういうことができるのは全国に販売網を持っている読売ならでは。地方に住む祖父母が、東京に住む息子・娘世帯に対して配達依頼したり、あるいはその逆のケースもあるだろうが、地方紙ではどうしても配達エリアが限定されてしまう。ABCの考査対象に入っていないため部数の推移を伺うことはできないが、おそらく来年の新年あいさつではトップからかなり前向きな発言が聞けるのではないだろうか。