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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

Mainichi RTがiPhone/iPad版公開 月900円でPC版とID共用

 毎日新聞社は、有料電子新聞「MAINICHI RT」のiPhoneiPad版を公開した。Webサイトから利用できるほか、専用アプリケーションを無料でダウンロードし、6部まで読める。その後は1号115円、1カ月900円で購読契約する。
 MAINICHI RTはニュースサイト「毎日jp」の記事を、過去24時間のアクセスランキングをもとに取り上げ、ミニブログ「Twitter(ツイッター)」の公式アカウント(@mainichiRT)に寄せられたつぶやきとともに掲載する。電子新聞は、日曜日を除く毎日20時に配信する。
毎日新聞、iPhone、iPadで読める有料電子新聞を公開 - bizmash!:@nifty

 毎日新聞社が発行する「MAINICHI RT(毎日RT)」が、5月26日からアップルのiPhoneiPadといった端末で利用できるようになった。アプリ自体は以下のリンク先から無料でダウンロードすることができ、6日分は無料で閲覧できる。
iTuneプレビュー:Mainichi RТ
 「MAINICHI RT」は、Twitterなどの双方向機能を活用した新しい媒体であり、2010年6月に創刊した24ページのタブロイド紙。月曜日と休刊日を除く毎日、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3県で5万部を発行する。新聞販売店が宅配する定期購読に加え、都内のサンクスの一部、東京メトロ売店などで、一部売りもしている。価格は1部100円、定期購読は月額1980円。
 4月26日に先行してPC版が始まっていたが、iPhone/iPadへの展開のプラットフォームはPC版と同じくNewspaper Direct社のシステムを利用している模様。公開から1週間でアプリが1万回以上ダウンロードされたことを報じていた。
毎日新聞社:「RT」購読用ソフト、ダウンロード1万件超す : 毎日jp(毎日新聞)
 大きな特徴としては、購読方法にアップルのAppStoreを通じたアプリ内課金を利用したやり方と、独自(ND社)の課金システムの2通りを用意しているところ。アップル課金の場合は30日900円と、1部115円の方法が選ぶことができるが、PCで閲覧することはできない。これに対し独自の課金システムではPCとIDを共通化いるため、PC経由で申し込んでおけばPCでもiPhone/iPadでもどちらでも利用することができる。この2通りの課金を用意するやり方は、ちょうど昨年デイリースポーツが電子版を始める際採用した課金方法に良く似ている。
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 表示はいわゆる紙面画像をそのまま表示させるタイプ(産経新聞iPad版と同様)ではあるが、見開きへの切り替えが可能だったり、ページ移動のナビゲーションがけっこう使いやすく、洗練されている印象を受けた。
 端末に合わせて構成を組み替える、朝日新聞デジタルのようなやり方は非常に高いレベルの運用と技術水準を求められる。ユーザーの使いたいデバイスで閲覧させるという目的を、できる限り低コストで実現するという方向ではそれなりに合理的な手法と言える。
 余計な話ではあるが、どうして産経はSANKEI EXPRESSを電子版にして売らないのだろうか。昔、休刊日に産経新聞iPad版でSANKEI EXPRESSを配信したときに「あ、これいいな」と思った覚えがある。個人的な好みで言えば、コンテンツ的な面でもそうだが、縦組みでデザインもシンプルに徹した感がある毎日RTよりも、横組みでデザインにこだわったSANKEI EXPRESSのほうがよほど電子媒体向きのように思う。