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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

西日本新聞、iPhoneアプリを一挙4本リリース

 福岡を中心とする地方紙・西日本新聞社は、3月15日からiPhoneアプリを立て続けに4本リリースした。各アプリはスクリーンショット画像をクリックすることで、iTunesストアの紹介ページにリンクしている。
 第1弾として選んだのは、西日本新聞社が主催する「金鷲旗高校柔道大会」と「玉竜旗高校剣道大会」のデジタルフォトムック。それぞれ柔道・剣道の高校三大大会の一つであり、全国から多数の高校が参加しており非常の注目度の高いイベント。平成22年の7月に行われた両大会の模様を伝える内容となっている。
 それぞれ試合写真のほか、西日本新聞本紙に掲載された記事と、ベスト8以上の試合をダイジェスト動画でも見ることができる。定価は900円だが、4月15日までは600円の特別価格とのこと。
柔道 金鷲旗2010 〜一本の頂点〜:iTunes App Store
剣道 玉竜旗2010 〜一本の頂点〜:iTunes App Store 
第2弾は、もし地震がなければ大きな話題になったであろう九州新幹線の全線開通に合わせたコンテンツ。「読む!見る!九州新幹線」というタイトルで、九州新幹線にまつわる写真50枚と、2010年3月から九州新幹線全線開通までの1年間で掲載した記事を読むことができる。また、アプリ購入者を対象に九州新幹線の写真コンテストを開催し、アプリ利用者からの人気投票によって上位3人を選出するコンテストも企画されている。値段は115円とお手ごろ。
読む!見る!九州新幹線:iTunes App Store
 第3弾は「九州の名水・湧水」を紹介するガイドブックコンテンツ。2006年に出版した書籍「九州水物語 名水・湧水・親水ガイド」を元に加筆・修正して製作。紹介する水場を県別・目的別に分類した他、キーワードによる検索機能や九州全体の地図から探すこともできる。こちらのアプリは無料となっている。
九州水ガイド:iTunes App Store
 半月の間に立て続けに4本もリリースすることにはかなり驚いた。それぞれのアプリをゼロから作るのではなく、一つプロトタイプとなる汎用的なアプリを作り、コンテンツを入れ替えることで量産を可能にしたのだろうが、それぞれのアプリで動画を入れたり(金鷲旗・玉竜旗)、読者参加型の仕組みを入れたり(九州新幹線)、キーワード検索機能や地図との連動機能を入れたり(九州水ガイド)など、それぞれのアプリにいろんな切り口を持たせている。アプリに求められる機能の実装実験を行っているようにも感じた。
 コンテンツを集めさえすれば、早く低コストでアプリをリリースできる体制を整えつつあるようだ。ソフトバンクが運営する電子新聞・雑誌総合サービス「ビューン」に地方紙としてはいち早く参加したように、新しい技術やサービスに対し、機動的に動いていこうという姿勢が伝わってくる。