edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日新聞の東京・名古屋編集局がツイッターで即興漫才している件

 全社的にツイッターでの情報発信を推進し、2011年2月現在で37ものアカウントを運用している朝日新聞社だが、その中でも東京本社編集局(@asahi_tokyo)と名古屋本社編集局(@asahi_nagoya)が、夜な夜なツイッターで即興の漫才とも思えるような掛け合いを行っている。すでにユーザーから一定の支持を得ているようだ。
 例えば、2月23日深夜の掛け合いはこんな感じ。
 ⇒朝日新聞東京本社編集局と名古屋編集局がツイッター上で漫才をしている件 - Togetter   
20110225121943
 ユーザーからの「コブク郎くん(※東京本社編集局のキャラクター)もかわいいけど、しゃち丸くん(※名古屋本社のキャラクター)もかわいい」というツイッターへの投稿に反応した名古屋編集局が、「へっ、あんな子どもと比べられても」とニヒルに反応、それに対し東京編集局が「コブク郎の若さがうらやましいんでしょ」と軽くジャブ。そこで名古屋が「本当はおじさんのくせに」と暴露し東京があわてて「中の人なんていない!」という、ネット上ではお決まりのフレーズをつぶやくという展開である。事前に打ち合わせしているとはとても思えず、本社間でアドリブの漫才を見せている。
 これに対しユーザーからは「また始まった」「もはや深夜の名物」「夜中の授乳時の清涼剤です」などの反応が寄せられており、すっかりおなじみのものとして受け入れられているようだ。
 こうしたツイッターの使い方はいわゆる「軟式アカウント」に該当するのだろう。本来の企業広報からは外れ、投稿にユーモアのセンスを交えたり、時には脱線を繰り返して周囲を唖然とさせたりするなど、とても企業公式アカウントとは思えないツイッターの利用方法だ。
 夜10時〜午前1時といえば、一般的には締め切りに向けて編集局フロアが慌しくなる頃であり、正直ツイッターで漫才している余裕がそんなにあるのかどうか心配になってしまうが、それでもきちんと毎日の紙面制作はできているのだから、運用として成り立っていることになる。このあたりの余裕をうらやましいと思う同業者は多そうだが(新聞作りに集中していない!と軽蔑する人もいそうだが)、仕事でやらされるという感覚では決してできないことだろう。ネットを通したユーザーとのリアルタイムなコミュニケーションにも磨きがかかっているような印象がする。
 なお、こういったおちゃらけばかりではなく、ユーザーからの批判や指摘に対しできる限りきちんと答えていこうという姿勢も見せている。また、明らかに悪意のある返信については毅然とした態度で見解を表明している。ただ「軟式」なだけではないところはさすが報道機関と言うべきか。
【参考】⇒朝日新聞編集局、Twitterでユーザーからのコメントに粘り強く対応 - edgefirstのメモ