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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

読売KODOMO新聞、スピーディーに販売エリア拡大 テレビCMも開始

 読売新聞東京本社は4月から、小学生を対象とした「読売KODOMO新聞」の販売地域を拡大する。
 3月3日の創刊時に首都圏と北関東の1都6県で発行するのに続き、4月7日から静岡県と近畿2府4県(大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山)で、5月5日からは東京、大阪本社管内(中部、北海道、北陸支社)のその他の地域でも販売することにした。西部本社管内については、検討中としている。
 (2011年2月16日付新聞情報より)

 いよいよ3月3日に読売新聞が創刊する読売KODOMO新聞だが、1月21日の記者発表時点では「当面は関東1都6県」とアナウンスされていた販売地域がスピーディーに拡大されることになった。4月には関西圏と静岡で、5月からは中部・北海道・中国四国・九州など全国で購読できるようになる。

開始日都道府県
2011年3月3日東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、群馬県、栃木県、茨城県
2011年4月7日静岡県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県、三重県の一部
2011年5月5日上記を除く、国内すべての地域

 また、読売KODOMO新聞をPRするテレビCMも始まった。下の画像から視聴ページへアクセスできる。小学生の兄と妹の2人が学校へ行くのを見送った母親の前に突然、成長した2人が現れ、「これを読んでいたおかげで世界に目を向けるようになった」と熱く語り、権威あると思われる賞を2人同時受賞する、という奇抜でハートフルなストーリー。見方によっては「新聞を読む=頭が良くなる」という、やや短絡的でイヤらしいお話。子どもの教育について悩めるお母さん、お父さん向けを狙った作品とも言える。
読売新聞CM : YOMIURI ONLINE(読売新聞)20110218232807
 創刊前から販売エリアの拡大を決定するなど、全国からの反響はかなり強いようだ。まさに機を見るに敏といったところ。4月を見据えて小学生向けの紙面を新設する地方紙も多いようだが、それに対抗していくためにも必要に迫られている面もあるのだろう。
 子ども向け新聞については、業界紙の文化通信が2月14日付1面の署名記事で「子供たちを“戦争”に巻き込むな」とし、過熱気味な業界に自制を訴えるほどの状態となっている。
 とはいえ、各社がそれぞれマンガやキャラクターなども使いながら「どうすれば読まれるか」の工夫を凝らし、これまで届かなかった層に「新聞」を手にとってもらえるような努力を始めたことは確か。お金を払って購入していただく商品である以上、「読んで欲しいもの」と「読まれるもの」のバランスは常に意識しなければならないのだから。