edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

神戸新聞、アニメや萌え系ニュースのウェブ編集者を募集(追記あり)

 神戸新聞社では、兵庫県内でサブカル関連の萌え系ニュースなどを取材し、ウェブ制作・更新をするアルバイトを募集します。
 レポートなど情報発信の際には、映像・写真の中にご本人に登場していただく場合がありますので、アナウンス、DJ、声優などのパフォーマンスに関心がある方なら、なお大歓迎!
 取材や技術面ついては研修も行いますので、未経験でも大丈夫。応募をお待ちしてます。
神戸新聞NEXT
【急募】サブカル関連の取材レポーター・ウェブ制作者(PDF)

 神戸新聞社が一風変わった形で人材募集を行っている。アニメや萌え系といったいわゆるオタク系の話題を取材し、ウェブ制作を行うアルバイトを採用するとのこと。兵庫県の緊急雇用創出事業に基づく募集で、失業中の人のみ応募が可能。募集人員は2人で、日給8000円の週4日勤務。来年の3月までの期間付き契約となる。兵庫県の緊急雇用創出事業に基づくアルバイト募集ということなので、行政からも補助が出ているのだろう。
 「未経験でも大丈夫」とは言いつつも、「オタ知識豊富で、ネットに顔出しOKな方歓迎」「コスプレイヤー、声優志望者歓迎」「アナウンス、DJ、声優などのパフォーマンスができる方、歓迎」と、求められる資質のストライクゾーンはかなり狭い。とにかく「アニメや萌え系の話題が好きな人」に来てもらいたいという強い意志を感じる。なお、応募締め切りは1月14日(必着)のため、残念ながら今から応募しても間に合わない。
 萌え系やアニメ、ゲームといった話題はネットでは話題になりやすく、人気ブログの一つ「アキバblog」であれば月間のページビューは3000万近くにもなり、これは神戸新聞ウェブサイトの倍以上(媒体資料(PDF)によると平均1300万)の数字になる。また、新聞社系では毎日新聞の子会社である毎日新聞デジタルが運営する「まんたんウェブ」という専門サイトがある。若者にアピールする上でも有力なコンテンツの一つになるのは間違いない。
 行政の補助も受けているとはいえ、新聞社としてこういった形で人材を募集するのは非常に珍しい。ウェブでウケるものを考えるのは、中高年では一見理解できないような感性を持つ若者たちでなければダメなのだろう。
 ちなみにネット上では、募集告知のポスターにある「右のキャラが、いまいち萌えない理由を3つあげなさい」という採用試験問題が“面白い”と話題になっていた。このようにネット上で話題になっただけでも、つかみは成功しているように感じた。
(追記 2011/1/15 13:40)その後の展開が面白い。2ちゃんねるVIP板で、「vipperの手で神戸新聞のこれを萌え絵にしてくれ」というスレッドが立ちまとめサイトでまとめられていた。冗談のようなものも多かったが、クオリティが高いの絵もいくつかあった。一例をあげるとこんな感じである。左が元の絵で、右がvipperVIP板によく参加するユーザーのこと)によって手を加えられた絵である。なるほどこれが萌え絵かと納得できるものに仕上がっている。

(追記 2011/1/19 1:05)画像投稿サイトのpixvではすでに1100件を超える「いまいち萌えない娘」に関する投稿があった。見てみるとどの作品も原画のテイストを生かしつつも「萌え絵」に仕上がっており、不思議な感じがする。
 アルバイトの募集終了後、神戸新聞社メディア局は「取り上げていただいたネットニュース各社、画像投稿掲示板でリメイクしてくださった絵師の皆様、答えを考えてくださったブロガーの皆様、拡散してくださったTwitterの皆様、ありがとうございました」と、多くのネットユーザーに向けて感謝の言葉をつづっていた。
いまいち萌えない娘 アルバイト募集に多数のご応募ありがとうございました - 神戸新聞社
 もしこのアルバイトに応募してきたコスプレイヤーさんがいたら、1回目のレポートでぜひ「いまいち萌えない娘」のコスプレをして登場してほしい。きっと再び盛り上がり、全国から注目されるだろう。