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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

熊日と大分合同が共同購入クーポンサイト「Q-toku」開始

 熊本日日新聞社は7日、県内をメーンに九州地区にこだわった共同購入型クーポンサイト「Q−tokuくまもと」(キュートクくまもと)を始めた。初回商品は開始から1時間足らずで完売した。
 初回商品で情報提供したのは熊本市のホテル日航熊本のレストラン。通常の51%割引の2200円で利用券購入を募った。申込受付から48時間を制限時間に販売したが、59分で上限の50枚に達した。次の情報提供は今回の制限時間を過ぎる9日正午となる。
「Q−tokuくまもと」 初回、1時間で完売|熊本のニュース│ くまにちコム

 大分合同新聞社は9日から、共同購入クーポンサイト「Q―toku(キュートク)おおいた」の運営を始める。飲食の大幅割引などお得なサービスが受けられるクーポンの購入希望者をインターネットで募り、一定人数がそろえばクーポンを発行する。現在、掲載店舗と登録会員を募集している。
 飲食や宿泊、レジャーなど、県内を中心に九州エリアのさまざまな割引企画を扱う。クーポン情報はほぼ毎日更新し、メールマガジンやツイッターでも通知する。1〜3日間の制限期間内に購入希望者数が最低販売目標を超えれば、クーポンを発行。達しない場合は発行しない。クーポンはメールで送信。店に持参すればサービスが受けられる。(中略)
 姉妹サイトで熊本日日新聞社(熊本市)が開設する「Q―tokuくまもと」もスタートする。地方新聞社による運営は全国で初めて。共同購入クーポンサイトは、国内では現在、約160のサイトがあるといわれる。
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 今年ウェブの話題をさらった共同購入型クーポンサイトを地方新聞社も開始した。12月7日に熊本日日新聞社が「Q-tokuくまもと」を、9日に大分合同新聞社が「Q-tokuおおいた」を開始している。単なるクーポン共同購入サイトであれば毎日新聞社と「GOTI(ゴチ)」との提携サイトである「毎ポン」や、産経デジタルと「Groupon(グルーポン)」との提携サイトである「イザ!クーポン」など業界の先行例はあるが、地方新聞社による運営は初めて。
 また、大分合同新聞熊本日日新聞が同時に始めたというのも興味深い。県紙の場合、それぞれの社の発行エリアがきちんと決まっているので、他県の新聞社はライバルにはならず、こういう形の共同事業もやりやすいのだろう。
 国内ではPikuが先行した共同購入型クーポンサイトだが、Q:podを買収したグルーポンがあっという間に巻き返し、クーポン購入の対象エリアを瞬く間に全国に広げている。グルーポンは年内には47都道府県全てに進出するようだ。地方のメディア業界(新聞社やタウン誌出版社など)や広告代理店としても、これまでリクルートのホットペッパーにやられてきたように黙ってみていられないという事情もあるように感じられる。(【参考】地方の雑誌メディアの終焉が近い件について
 今のところ大分と熊本の2県だが、システムやデザインは完全に共通化されているので、営業体制さえ整えば全県に対象を広げることは可能と思われる。九州の地方紙各社は「九州温泉プレス」のような共同サイトを運営してきた実績があるのだから、近いうちに他社も参加してくるのではないだろうか。