北陸中日新聞、20代記者が作る新紙面「popress」を開始
きょうから始まった「popress(ポプレス)」は、北陸中日新聞の20代記者を中心とした編集部が作る新しいページです。
できたきっかけは、同世代から新聞を読んでいないという声を良く聞くこと。確かに、今はインターネットでいろいろな情報が無料で手軽に手に入る時代。硬くて、難しいという負のイメージもあるようです。
では、若手がゼロから作り上げれば、同世代が読みたくなる内容に少しは近づけるのでは? そんな発想のもと、始めるのがこのページです。
(北陸中日新聞 2010年11月4日)
中日新聞社が石川・富山で発行する北陸中日新聞で、20代の若手記者が中心となって取材から紙面構成、デザインまでを一貫して行う新紙面「popress」が11月4日に始まった。
毎週木曜日と土曜日に1ページずつの週2回で、1日ごとに1つのテーマを扱う。取り上げるテーマは以下の通り。
- Human Recipe(ヒューマンレシピ)
- さまざまなフィールドで個性を発揮し活躍する人が、どうやって「今」にたどり着いたかに迫るインタビュー
- Alternative(オルタナティブ)
- サブカルチャーなど、これまでの新聞では正面から扱ってこなかった話題モノ
- Interactive(インタラクティブ)
- 若年層の読者モニターからの声をもとにつくる読者参加型ページ
- Love & Sex
- 新聞があまり取り上げてこなかった性、恋愛がテーマ
- Work
- 就活、職業紹介に役立つ情報
各記事は北陸中日新聞のウェブサイトで閲覧できる。また、紙面についても初回のみPDFで閲覧できる。11月13日の「Love & Sex」では、“コンドームの達人”がタイプ別装着法を教えたり、性同一性障害の女性の連載記事を掲載するなど、コンドームの写真を大胆にデザインした紙面とあいまってかなりインパクトがあった。
⇒中日新聞:popress:北陸中日新聞から(CHUNICHI Web)
また、twitte(@popressCHUNICHI)でも情報を発信している。メンバーがそれぞれ紙面の予告や取材の裏話のようなことをつぶやいているようだ。
読者離れが進んでいる若者世代を対象にした「若者向けページ」を用意している社は多いが、取材・カメラ・整理・デザインまで全てを20代を中心とする若手記者が行うという例は珍しいように思う。11月4日の初回紙面(PDF)によると、メンバーは6名だそうだが、おそらくこの面の専任ではなく日常の業務と並行しての制作となっているのだろう。週2回は常に締め切りに追い立てられる感覚だろうが、新聞のイメージを少しでも変えられるような紙面を期待したい。