edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

日経電子版のiPhoneアプリ公開 朝夕刊のほぼ全記事をスムーズに閲覧

 シャープの電子書籍端末「GARAPAGOS(ガラパゴス)」での対応と同時に公表されていた、日本経済新聞電子版のiPhoneアプリ対応だが、日本経済新聞社は10月14日、日経電子版のiPhoneアプリを公開した。アプリのダウンロードはApp Storeから無料でできる(「日経電子版」で検索)が、閲覧するためには日経電子版の有料会員登録が必要となる。
日経電子版 広報部|iPhoneで日経電子版 2つのアプリでフル活用
 利用中の画面は以下のような感じ。朝刊・夕刊のほぼ全ての記事と、電子版に配信される「速報ニュース」が収録されている。図表や写真などは拡大表示可能。画面を指で左右になぞることにより、同じ面に掲載された記事を次々に見ることができる。面や日付の選択方法はiPhoneアプリならではのインターフェイスだ。
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 また「一括取り込み」を行うことで、端末内に朝刊・夕刊とその時点の速報ニュースをまとめて保存してくれる機能もある。保存した記事は地下鉄など電波が届かない場所でも読めるし、通信をしないため記事をスピーディーに閲覧できる。朝食の間に「自動取り込み」を行うことで、通勤中に記事をチェックすることが可能だ。
 電子版の独自記事(ビジネスリーダーなど)の掲載や動画、キーワード検索機能などはないが、逆に朝刊・夕刊記事と速報ニュースに絞ったことで使い方が非常にシンプルとなった。「じっくり読む」というより、「きょうの紙面に何が載っているか」をざっと眺めることに特化しており、iPhoneという端末のアドバンテージを最大限に生かしている。想像以上にスムーズに動くため、個人的には「もう電車の中で紙の日経をめくることはないな」と思えるほどだった。
 余計なお世話ではあるが、ここまで使い勝手の良いアプリが出てしまうと、先日CEATECで発表したシャープのGARAPAGOSの存在理由はあるのだろうか、と思ってしまう。今後発売されるNTTドコモやauのAndroid端末でも対応するアプリを出してしまえば、シャープの端末をわざわざ使う理由がなくなってしまうように感じた。ユーザーにとって「自分の使いたいメディアで情報を得られること」というのは非常に重視する項目であり、日経が一つのIDでPC、携帯電話、スマートフォンなどあらゆる端末に配信していく方針であれば、当然Androidでも対応アプリを出してくるだろう。