新聞を開くと音が出る広告 フォルクスワーゲンがインドで実施
『The Times of India』の読者たちは、21日の朝(現地時間)、新聞を開いたときに音声広告を聞いた。
Digital Inspirationの記事によると、独Volkswagen社の広告で、ページの間に、上の写真にあるようなオーディオチップを内蔵。紙を閉じるまでエンドレスで音声を出し続ける趣向だ。電源には、光を電気に変えるフォトダイオードを使っている。
⇒新聞を開くと音が出る広告(動画) « WIRED.jp
実際にどういう広告なのか、ということについては以下のYoutube動画が非常にわかりやすい。思わず「そういうことか」と膝を打ってしまいそう。
物理的な音声チップを新聞に挟み込み、広げることで音声が強制的に再生されるというもの。「音の出る機械」を挟み込むというのは今までなかった発想で、新聞の「必ず広げる」という特性を生かしたチャレンジである。読者の注目率はかなり高くなりそうだ。
ただ、元記事が掲載されているWired.comやYoutubeのコメント欄には「ナイスアイデア!」と「なんて無駄な!」という反応に分かれている。確かに燃えないゴミを大量に撒くということで、エコに熱心なヨーロッパの企業としてはマイナスイメージにもなるかもしれない。
音声チップの製造原価がいくらなのかはわからないが、仮に数十円だったとしても新聞広告料と挟み込みの手数料を合算すれば1世帯あたりのデリバリーコストは決して安くはないだろう。よほどターゲティングをしっかりしないと広告効果としては割高になってしまいそう。
日本でやるなら、コンビニや駅売店でビジネスマン向けに一緒に渡すとか、新聞を配達する際に高級車を持っている家庭に対してのみ挟み込むといった手段も机上では考えられる。しかし、実際の朝刊配達の忙しさを考えるといずれも簡単ではないだろう。