edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日新聞、教師向けメルマガと記事の切り抜きPDF保管サイト開設

 朝日新聞社は、小・中・高校の教師を主な対象にしたメールマガジン「朝日Teachers'メール」を7月21日に創刊した。登録人数は8月23日現在654人で、早期の5,000人突破を目指す。週1回程度発行し、授業で使いやすそうな記事や、朝日の教育関連イベントの情報などを紹介。教師は、新聞記事のPDFデータをWebサイト「朝日Teachers'メール資料室」で、教育目的に限り無料でダウンロードできる。
 紹介する記事の選択は、NIE(Newspaper in Education)に詳しい教師20人に委託。「授業で使いたい」と思う記事を選び、「おススメ度」に応じてA、B、Cの3段階に分けている。その後、朝日のNIE事務局の担当者が教科書を見ながら、学年、教科、単元などで記事を分類する。
朝日新聞社、教師向けメールマガジンを創刊 教育に新聞の活用促進狙う | ファインドスター広告ニュース

 「教育分野に力を入れる」と宣言している朝日新聞社が、小中高の教師を対象としたメールマガジンと、新聞記事の切り抜き画像の提供サービスを7月21日に開始していた。
朝日Teachers'メール 資料室20100828010600
 発行は週1回程度で、授業で使えそうな記事や教育関連のイベントを紹介するとのこと。紹介した記事は、ウェブサイト「朝日Teacher'sメール資料室」で紙面を切り抜いた画像をPDFファイルの形で閲覧でき、印刷が簡単にできるようになっている。朝日新聞の大学・公共図書館向け新聞記事データベース「聞蔵IIビジュアル」には、2005年11月以降の記事の切り抜き画像が閲覧できる機能を搭載しているので、その機能を活用しているものと考えられる。サイトには控えめだが記事データベース商品のPRもある。
 なお、PDFファイルの閲覧は8月31日まではフリーだが、以降はメールマガジンに記載されるパスワードが必要となるようだ。登録人数は1カ月で654人で、早期の5000人突破を目指すとのこと。
 面白いのは「授業で使えそうな記事」の推薦を朝日新聞社が行うのではなく、「新聞を使った教育」に詳しい教師20人に委託してもらっていること。新聞社が上から目線で「選んであげてる」のではなく、同じ立場の教師が選んでいるということで、説得力は増すような効果があるのかもしれない。
 忙しい先生たちにとっては、授業で使ういちいち資料を自分で探し回るよりメールの形で送ってもらい、その中から選んだほうが楽(もしくは現実的)なのだろう。細かいことだが、「新聞を読んでください」と単純に訴えるよりも、現場のニーズをきちんと調べた上で提案しているように感じる。
 ツイッター上で見かけた噂では「頼んでもいないのにY紙が『授業で使って』と大量の新聞を届けてきて困ってる」という小学校教諭の話もあるが、それよりはずっとずっと現場のことを考えたサービスのように思う。