edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

共同通信が「NEWSmart」開設 携帯ニュースサイトのショッピングモール目指す

 共同通信と地方紙、業界紙などが集まり、多彩なニュースサイトの中から利用者が自分に合ったサイトを購入できる新しい有料の携帯電話ニュースサービス「NEWSmart」を21日、NTTドコモの携帯で始めた。KDDI(au)は24日、ソフトバンクモバイルは7月1日にオープン予定。
 参加する新聞・通信社が「ニュースマート」という統一ブランドの下でシステムを共有し、それぞれのサイトを独立して運営する仕組み。
 利用者が購入したサイトの記事を閲覧すると、参加全サイトの中から関連記事が紹介される。購入している複数のサイトから、利用者が読みたいと推測される記事だけを選び出して専用ページを作る「マイニュース」の機能もある。
 新聞・通信社のほか、国内唯一の米大リーグの携帯公式サイトや大学スポーツ新聞なども参加予定で、記事本数は国内最大級。今年夏には50サイト、年内には100サイトの参加を目指す。
 料金はサイトごとに設定するが、一部は記事単体の販売もする。iPhoneなどへの展開も予定している。
携帯ニュースマート始まる 共同通信と地方紙が連携 - 47NEWS(よんななニュース)

 共同通信社は6月21日、地方紙や業界紙などが有料で携帯ニュースサイトを運営できるプラットフォーム「NEWSMart(ニュースマート)」の運営をNTTドコモiモードで開始した。auのEZWebでは24日から、ソフトバンクモバイルYahoo!ケータイでは7月1日から利用できるようになる。
 「ニュースのショッピングモール」というのは目新しい表現だが、簡単に言えば「楽天」というオンラインショッピングモールの中に、個別の店が出店料を払って商売を始めるのと同様に、「NEWSMart」というシステムの中に各新聞社が出店するようなモデルである。共同通信が用意したシステムを共有することで、参加する新聞社は自前でサーバやネットワーク、コンテンツ管理システムを持つ必要がないため、比較的参加しやすい環境を整えているものと考えられる。
 さらっと参加新聞社のサイトを見たところ、315円という値段設定が多かった。また、デザインも基本的には共通しているようだ。公式メニュー(iMenu)からの導線は「iMenu→ニュース/メディア→新聞(地方紙)」となる。
 面白いのはラインナップが純粋な「新聞社のニュースサイト」ばかりではないこと。例えば青森県の東奥日報は「エネルギーNEWS」というサイトで核燃料サイクル基地をはじめとした原子力関連ニュースを流し、静岡新聞は「エース岡崎」と題したサッカー日本代表FWの岡崎慎司選手の情報サイトで参加している。「早慶スポーツ」という、大学スポーツ情報を届けるサイトもオープン日から用意されている。
 公式の紹介サイトによると、7月上旬にはMLB情報をはじめ、日本食糧新聞や文化通信といった業界紙共同通信の海外情報などのサイトがオープンするようだ。また、7月から8月にかけて加盟社10社の参加が決定しているもよう。
 システムを共有化することにより、それぞれの社で独自に拡張できる部分は制限されるのだろうが、業界全体が苦しい中、地方紙や業界紙に必要な機能を最大公約数的に絞ったプラットフォームを提供したことは一つの解決策といえるだろう。iPhoneアプリ提供の予定もあるようだし、システムをできる限り共有化してコストを下げ、地元ならではのコンテンツ制作の深化に徹するというのは決して間違っていない方向性に思えるが、いろんな社の要望を聞きながら1つのシステムを作るのは大変だったろうなあ。
 ITmediaにもう少し詳しい解説記事が出ていた。各社は利用料を払い、媒体ごとの月額料金は原則すべて媒体社に入るとのこと。さすが社団法人が運営するだけある。

 媒体各社は共同通信に利用料を支払ってシステムを利用。媒体ごとの月額料金は原則すべて、媒体社に入る。システム利用料と、共同通信ニュースの月額料金が共同通信の取り分になる。
 「ライブドア事件」後に旧ライブドア幹部がスピンアウトして設立したゼロスタートのレコメンドシステムを採用しており、ゼロスタート創業メンバーの伊地知晋一さんが、コンサルタントとして企画や技術面をサポートした。
共同通信、地方紙の携帯サイト共通プラットフォーム「NEWSmart」 - ITmedia プロフェッショナル モバイル 

 元ライブドアの伊地知晋一氏がコンサルタントで入ってたのか。旧ライブドア経営陣の中では一番「いい人」に見えたなあ。