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edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

ライブドア、露骨な広告リンク誘導記事を「ニュース」として掲載

 大手ポータルサイトであるライブドアが運営するライブドアニュースには、以下のような露骨な商品購買サイトへの誘導コンテンツが堂々と「ニュース」としてアップされている。

 毎日が月曜日――。休みもなく、肉体的にも精神的にも擦り切れるように働き続けるのが、母親であり、主婦の仕事だ。
 朝起きれば、弁当を用意し、ぐずる子供を引っ張って学校や幼稚園へと送り出す。朝食の後は片づけを終わらせ、掃除と洗濯が始まり、午後からは夕食の買い物に繰り出し、帰宅した子供達を迎え入れる。(中略)
 そんな折、“休めない”、“疲れが抜けない”悩める女性達から絶大な支持を得ているのが「にんにくすっぽん卵黄」だ。発売後わずか半年間で約1万件もの注文が殺到しているとか。(中略)愛用者の女性からは「朝の目覚めが全く違う」「肌がぷるっぷるになった」といった声が相次いでいる。中には「私の人生を変えた」と断言する人までいるほど。
 現在は、6日間のトライアルセットを発売しており、送料無料で僅か525円で試せる(※6/30までの期間限定)というから、毎日の仕事に悩む女性にとっては、さっそく試す価値がありそうだ。[詳細はコチラ]

過酷な現実に"悩める主婦たち" - ライブドアニュース

 記事では「主婦は大変な仕事」であることが繰り返し述べられ、それらの主婦から“絶大な支持”を受けている商品があり、愛用者に「人生を変えた」とまで言わしめるほどのものであることが強調されている。どこで誰を取材したのか全くわからないが、とにかくすごいシロモノだからぜひ試してみては、ということで結ばれている。
 この記事について「広告」ないし「PR」の文言はない。しかし明らかにこれは「にんにくすっぽん卵黄」の商品購入サイトへ誘導するための広告である。
 この記事の提供元は「トレンド通信」といい、ライブドアニュースの提供元紹介ページには「ライブドア厳選の流行トレンドや商品、サービスをコラムでご紹介!」と記載されている。簡単に言えばライブドアが商品やサービスの広告を「ニュース」として配信するためのコンテンツなのだろう。やや妄想だが、こんな感じで広告主に営業しているのでないだろうか。
 「ウチにこの商品のPRを任せてもらえば、PVは○○くらいの想定で、クリック率は△△%くらいだから、□□くらいのユーザーを送客できます。コンバージョンレート(訪問者の購入率)は××%くらいだから、売り上げは●●円は行くでしょう。これだけの広告費ですごい費用対効果でしょう」
 こういった営業手法自体はアクセス解析を活用できるネット広告ならではのものであり、費用対効果がはっきり見えるという点で非常に洗練されたビジネスモデルだ。しかしライブドアがこれを「ニュース」として配信し、巧妙な見出しと具体的な内容がない記事でユーザーを釣り、商品購入サイトへ誘導していることについては嫌悪感を持つと同時にライブドアの企業姿勢を疑う。
 「広告も一つの情報であり、購入するかどうかはユーザーが判断すればよいこと」とライブドアは言うかもしれない。しかし、これこそがヤフーニュースのメディア編集部長である奥村倫弘氏が嘆く「ジャンクフード・コンテンツの氾濫」ではないだろうか。ページビューとクリック率という外在要因のみを重視する姿勢がエスカレートした事例であり、多くのユーザーを抱えるポータルのニュースサイトが一線を越えてしまっているように感じる。
 ヤフーも今秋に企業発の情報をニュース内に掲載することを明らかにしているが、こんな手法は使って欲しくない。たとえ短期的には成功しても、信頼を得ることはできないはずだ。少なくとも自分は今後、ライブドアニュースを進んで閲覧しようとは思わない。