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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日新聞社、携帯サイト「朝日・日刊スポーツ」の記事前文を無料に

 朝日新聞社は、4月27日から携帯ニュースサイト「朝日・日刊スポーツ」の記事本文の一部を無料提供し、フリーミアムモデルに転換する。これまで朝日・日刊スポーツは、記事の見出し閲覧は無料、記事本文の閲覧は有料というモデルで展開してきたが、記事本文の一部を無料で提供、記事全文などの閲覧などより深い内容について課金する。
朝日新聞社、携帯サイトをフリーミアムモデルへ転換 「朝日・日刊スポーツ」の記事本文を一部無料提供 | ファインドスター広告ニュース

 朝日新聞社の運営するiモードEZwebYahoo!ケータイ向けの携帯電話のニュースサイト「朝日・日刊スポーツ」で、これまで見出しは無料、記事本文を有料としてきたのが、記事の1段落目までが無料、それ以降の本文を読みたい場合は有料という形態に変更された。
 朝日・日刊スポーツは、携帯キャリア各社の公式メニューでもかなり初期の段階から開設されており、平成14年(2002年)には早くも有料会員数が100万人を突破(参考)するなど、かなり多くの会員数を集めたサイト。なんと会員100万人達成記念に気前よくクルマを1台プレゼントしていた。
 会員100万人なら105円でも単純計算で年間売上は12億円であり、携帯キャリア各社に手数料を払ったとしても、かなり割のいいビジネスだったと思われる。
 これまで着実に有料会員数を維持し、収益にも寄与していたと思われる有料サイト「朝日・日刊スポーツ」が、今回記事の前文を無料とし、検索エンジンやソーシャルメディアからの流入を図っているということは、携帯サイトの有料会員数が頭打ち、もしくは減少傾向にあるということではないだろうか。これまで有料モデルで十分成り立っていた携帯サイトについても、変革の時期が訪れつつあるということなのだろう。
 iPhoneandroid端末のようなスマートフォンが増えているのも決して無縁ではないだろうし、記事前文を無料とし有料会員登録への導線とするのか、それともPVを増やすことによるモバイル広告モデルを考えているのか、試行錯誤の様子が見て取れる。