edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

個性あふれる地方紙のTwitter 方言解説や販売店連携

 Twitter(ツイッター)の流行に伴い、日本の新聞社でもTwitterをウェブ上のサービスの一つとして始めるところが増えてきた。やり方は各社様々で、ただニュースの見出しとリンクを機械的に送り出すもの(いわゆるRSSの代替)から、ユーザーとの双方向コミュニケーションを打ち出すものなど、新たな情報発信のツールの一つとして各社いろいろと頭をひねっているようだ。
 そんななか、意外と面白いのが地方新聞社の運営するtwitter。四国・九州の地方紙で3つ面白いものがあったのでメモ。

大分合同新聞ぶんぶん(@bunbun_oita)

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 ひたすら大分弁の用語解説をつぶやいている、大分合同新聞twitter。「えごうじょる(ゆがんでいる)」「ほらきおつる([1]転がり落ちる[2]滑り落ちる)」など、他地域の人が聞いたらなんじゃこりゃと思うような方言の用語を、用例付きでひたすらつぶやいている。しかもリンク先では、音声で「今日の大分弁講座」を聞ける(人の声かボーカロイドか? 要確認)。これはびっくりした。
 どうもこのtwitterは紙面との連携企画で、新聞紙面の1面にカラーの枠囲みで「教えて! ぶんぶん 大分方言」として出題し、「どのページかな? こたえを探してね」と呼びかけ、別の面に「こたえ(意味・用法)」を載せている。音声ファイルを用意しているのも、子どもたちに親しんでもらうための一案だろう。
【参考】地域語の経済と社会−第93回『大分合同新聞』の「方言連載」
 ユーザーからの反応にも一つ一つ返信しているようだ。ちなみに「ぶんぶん」は大分合同新聞の公式マスコットキャラクターで、新聞の「聞」や豊後の「ぶん」から来ているとのこと。*1

琉球新報「りゅうちゃん(@ryukyushimpo)

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 沖縄の地方紙・琉球新報のtwitter。普段はニュースの見出しとリンクを機械的に出しているのだが、突然幼児語になるあたりがかわいい。こちらも公式マスコットキャラクターの「りゅうちゃん」がつぶやいているとのことだが、「りゅうちゃん日記」というブログの更新のときなどに「ありゅがとう」「これから沖縄に帰りゅよ」という口調になる。「基地問題が…」などのまじめなニュースが続いた後のギャップがすごい。
 ところでりゅうちゃんは4歳とのことだが、twitterのプライバシーポリシーでは「われわれのサービスは、13歳未満の子供を利用対象としていません」となっている。最近ではガチャピン(5歳)が「利用規約違反では?」ということが話題になったが、りゅうちゃんは大丈夫なのだろうか。
【参考?】ガチャピン、Twitterの規約に違反していることが判明。アカウント情報削除の恐れ

愛媛新聞アクリートくらぶ事務局(@accrete_club)

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 愛媛県民を対象とした、愛媛新聞社の会員制度「アクリートくらぶ」のtwitter。まだ運用を始めたばかりだが、大きな特徴は愛媛新聞エリアサービス(新聞販売所)からの情報発信を意識しているところ。県内各地の地域密着情報として、販売店からの情報発信を一つの手段として考えているようだ。
 現時点では、各販売所の店主から写メールを送ってもらいそれをtwitter上で紹介したり、アクリートくらぶ会員がサービスを受けられる加盟店を紹介したりしている。これをきっかけにtwitterをやってみようとする新聞販売店や加盟店の人が出てくるかも。

*1:北海道新聞の無料会員クラブ「[http://bunbun.hokkaido-np.co.jp/:title=道新ぶんぶんクラブ]」と名前がかぶってるぞ! と思ってしまったアナタは相当な業界マニア。ちなみに道新のキャラクターは「[http://bunbun.hokkaido-np.co.jp/book/bungallery/index.html:title=ぶんちゃん]」