edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

北日本新聞のウェブ新聞「webun」創刊、会員制は2月から

 北日本新聞社は2010年1月1日、ウェブ新聞「webun」を創刊しました。2月から会員制になり、朝刊読者はこれまでの購読料のまま北日本新聞webun会員として、すべてのページを閲覧し機能を利用していただけます。
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 明けましておめでとうございます。今年も当ブログをよろしくお願いいたします。
 さて、先月発表された通り北日本新聞社がこれまでのウェブサイトを廃止し、新しくウェブ新聞「webun(ウェブン)」を創刊した。これまでのドメイン(kitanippon.co,jp)を捨て、新しいドメイン(webun.jp)の下での展開となる。
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 1月中は会員登録不要とのことで、早速さらっと見てみた。「朝刊に先がけて県内のニュースを速報する」との言葉通り、富山県内のニュースを1月1日から速報している。また、「深く知る」というメニューを設け、富山県内の話題について深く考察した記事や、厚みのある企画記事などをフィーチャーしている。
 また、紙面イメージのウェブ上での表示も始まっていた。FLASHを使ったよくある形のビューアで、新聞をパラパラめくる感覚も再現されている。面白いのは「当日の紙面は拡大できないが、バックナンバーは拡大できる」ということ。当日の記事はウェブで全部出ているから、紙面イメージで読ませなくてもいいという判断だろうか。
 2月からは会員資格を朝刊購読者に限定する会員制度を開始し、富山県内の記事は原則会員限定となる。県外や海外の利用者は月額2,100円で利用できるとのこと(支払い方法については現状記載なし)。
 県内のニュース早くをいち早く報じる「速報性」だけでなく、「深く知る」というコーナーに「迫る」「読みたい知りたい」「法廷から」といった長文の企画・解説記事を設けていることは良い取り組みだと思う。ウェブはスペースに制限がないため、これまでのように紙面の字数制限に縛られない。こういった特質を生かし、取材のプロセスをより詳しく記述したり、紙面では省略したデータ詳細や引用した記事・文献のディティールを載せることも可能だろう。
 新聞業界としても注目の取り組みだが、業界関係者やウェブ上の評論家たちの評価よりも大事なのは、何よりも地元・富山の人々に必要とされるメディアに育つことだ。地域の基盤を支える一つとなることを期待してやまない。