BBCの社長年俸は1億円超、高給批判受け幹部給与25%削減
【ロンドン共同】英BBC放送は31日までに、幹部職員に対する高給批判などを受け、幹部約640人の年間人件費約7900万ポンド(約117億円)を2013年7月までに約25%削減すると発表した。
経済危機の影響を大きく受けている英国では、国民の受信料で運営されているBBCへの高給批判が高まり、監督機関のBBCトラストが見直しを指示していた。
BBCは、約640ある幹部ポストのうち100ポスト超を廃止。トンプソン社長ら最高幹部約20人は既に行っている賃上げ凍結をさらに3年間、残りの幹部職員は今後1年間継続する。
英メディアによると、トンプソン社長は年間83万4千ポンド(約1億2400万円)、バイフォード副社長は同48万5千ポンドの給与を得ている。幹部職員の16%が15万ポンド以上を受け取っているという。
⇒英BBC、幹部人件費25%削減 高給批判受け - 47NEWS(よんななニュース)
日本ではNHKに相当するイギリスの公共放送BBCが高給批判受け幹部職員の給与を25%カットするとのこと。インターネットで番組を直接配信するなどデジタルメディアへの取り組みを積極的に手掛け、ネットユーザーからの評価が高いBBCだが、社長給与が年間1億2400万に達し、幹部ポストが640と聞くとさすがにどうかと思ってしまう。国民の受信料で運営されており、利潤を求める営利企業とは一線を画している以上、ある程度給与水準にも配慮が必要だろう。
ちなみ日本のNHKの場合はこちらに資料(PDF)があるが、会長で年間約3200万円、副会長で約2800万円とのこと。こういった情報についてもインターネットで公開していることについては高く評価してもいいと思う。
金額についてはBBCに比べればいくぶんつつましいものだし、職員数1万人を擁する組織のトップと考えれば妥当かなと思えなくもないが、これでも「高すぎる!」と怒る人は多い。国民が分け隔てなく負担するという建前の受信料は半分税金のようなものであり、公的な性格を帯びるということは、お金の使い道一つをとっても厳しい視線を向けられることになるのだろう。