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国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

読売新聞、AKB48の全面広告でスプリットランを実施

 創刊135年周年のイメージキャラクターにアイドルグループのAKB48を起用している読売新聞社だが、「新聞広告の日」にちなんだ10月20日の読売朝刊ではまたもやAKB48のメンバーを使い全面広告で面白い実験をしていた。
20091022225945読売新聞社「新聞サプライズ!」ページより。クリックで該当ページへ移動)
 概要はこちらのページに記載がある。10月20日の朝刊でメンバー2人が全面広告で大きな顔写真付きでそれぞれの「夢」を語っているのだが、実は広告に登場しているメンバーは総勢8人であり、同じ地域に配られる紙面であっても登場するメンバーが異なっているとのこと。お隣に配られた読売新聞と載ってるメンバーが違っている可能性があるわけだ。AKB48ならではのコレクター商法*1を地で行く感じもするが、話題性はあるのではないか。ファンが買い占めたかどうかはわからないが。
 いわゆる「スプリットラン」と呼ばれる手法だが、これは広告・マーケティング業界の用語で、

 一部の要素だけを変更した複数の素材(広告やWebページなど)を同じ環境に露出し、最も効果の高い要素を発見するテストのこと。A/Bテストとも呼ばれる。
 スプリット・ラン・テストは、紙のDM、インターネット広告、メールマガジンなど幅広いマーケティング手法において、費用対効果を高めるために有効。効果が高い要素を残しつつ新たな要素を追加し、露出、検証を繰り返すほど、スプリット・ラン・テストによる効果検証は精度を増す。
ネットマーケティング・キーワード - スプリット・ラン・テスト とは:ITpro

 ということ。ネット広告やECサイトの実務をやっている人には「A/Bテスト」という呼び方のほうが馴染みがあるかもしれない。バナー広告の素材を変え同じ露出回数の配信でクリック率の差を測ったり、メルマガの件名を変えて配信しどちらが開封されやすいか、反応が良いか試したりするなど、広告効果の検証と費用対効果の向上を図るための必須手法である。
 同じ版制の中で4種類(以上?)の広告を切り替えられるというのは技術的には驚きだが、新聞広告でA/Bテストができるということについては果たしてニーズがあるかどうか。
 ちなみに、周りの読売新聞を何部か確かめたところ、

 のように、確かに同じ版制で違うメンバーが載っていた。ただ、めくってみた範囲では「大島優子柏木由紀」という組み合わせが多かったので、ペアは固定なのかもしれない。

*1:【参考】[http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1105176.html:title]