edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

朝日、ケータイSNSを9月1日に開設。「エッジの効いたネットベンチャーと連携」

 朝日新聞社が9月1日にソーシャルブックマークやミニブログの機能を備えた無料の携帯向けSNSサービス「参考ピープル」を9月1日にオープンする。情報収集がまだまだPCに比べ不便なケータイでの情報検索において、利用者がそれぞれ「参考になる」情報やアドレスを提供し合うことで、ケータイがより参考となる情報を探しやすくするのが狙い。 
 開発はフリーのSNSエンジンOpenPNE(オープンピーネ)の開発で知られる手嶋屋と、「電脳フィギュア ARis」などの開発で知られる芸者東京エンターテイメントが関わっているとのこと。

正直なところ、各媒体の記事を読んでも具体的なサービスイメージが伝わってこないのだが、新聞業界的な注目点は以下の3つだろうか。

  • 朝日新聞としては「30代の新聞離れは加速しているが、彼らが情報を必要としていないわけではない。彼ら世代のライフスタイルに合った情報提供の方法が必要」という意識を強く持っている。
  • これまで携帯サイトはすべて有料課金モデルでやってきたが、今回初めて無料のCGM(ユーザーからの情報発信を中核に据えたサイト)での携帯情報サイトを構築した。
  • 先進的なネットベンチャーと組み、これまでの新聞社の発想では出てこない事業に取り組む。

「3年後の会員100万人、広告収入2億円」という目標が達成できるかはさておき、ネット事業への授業料的な意図がそこはかとなく感じられる。紙を刷る輪転機を更新するのにン十億かかることを考えれば、ANY連合や地方紙との委託印刷によってそのコストを削減し、浮いた分を若い世代向けのメディアへの研究費として見込んでいるのだろうか。CNETの買収だって安い買い物じゃないだろうに。

 (朝日新聞社デジタルメディア本部商品企画セクションプロデューサーの)洲巻氏は、「参考ピープル」提供の経緯について、同社がこれまでに手がけてきたようなブロードキャスト型のサービスには「限界がある」という発想が原点とし、「インターネットの出現による情報洪水の中において、これまでのやりかたでは自分たちの情報が届かない層がある」と指摘。「多くの情報の中から、ユーザー一人ひとりに対して必要な情報を届けようというもの」と、自社発行の情報に限らない柔軟なコンセプトを語った。
朝日新聞、携帯向けにミニブログ+ブックマークの新サービス - ケータイ Watch

 GTE(芸者東京エンターテインメント)の田中社長は朝日新聞から協力を依頼された際、「朝日新聞終わってるな。いや、始まってるなと思った」と打ち明け、「僕らみたいなところと朝日新聞が組んでやるということをご評価いただきたい」とアピールした。
「これまでと真逆」――朝日新聞が携帯専用「ソーシャルブクマ+ミニブログ」 「ARis」開発元も協力 - ITmedia ニュース