edgefirstのブログ

国内新聞社を中心としたマスメディア関連のウェブサイト巡回が趣味です。業界紙的なノリでトピックスをメモしていきます。

AmazonがKindle DXを発表 新聞社の取り分は収益の3割?

先週5/6にAmazonが従来機の2倍半の表示エリアを持つKindle DXを発表。本体サイズは縦10.4インチ(約264mm)×横7.2インチ(約183mm)とのことなので、B5サイズ(182×257)くらいだと思えばイメージしやすい。重さは約525グラム。
4GBの記憶領域を持ち、自分のAmazonのアカウントでコンテンツの購入が可能。コンテンツのダウンロードにかかる通信料は無料。
今夏の出荷を予定し、本体価格489ドルで予約を受付している。
広くなった画面を生かし、教科書などの教育利用や新聞の購読閲覧などに焦点を当てているとのこと。
詳細記事は下記のサイトで
速報:Amazon Kindle DX発表、9.7インチ大画面採用 - Engadget Japanese
メディア・パブ: 9.7インチ画面のKindle DX,489ドルで発売開始

実機の表示画面などはこちらのフォトギャラリーを。
Amazon Kindle DX 実機ギャラリー&ビデオ - Engadget Japanese
ただ気になるのは

新聞の将来を検討する米国の上院小委員会でDallas Morning News CEO、James Moroney氏が語ったところによると、新聞購読機能で得た収益のうち、Amazonの取り分は70%。また同機能で配信したコンテンツは、 Amazonが他のポータブルデバイスにも再配信する権利を持つという契約になるとのこと。
Kindleの新聞購読機能、Amazonの取り分は70% - Engadget Japanese

とのこと。収益の7割もAmazonが持っていってしまった上で、Kindle以外のポータブルデバイス(iPhoneとか?)に再配信する権利まで持っていってしまうとは…
通常の出版流通の場合、ざっくり言って取り分は“著者:出版社:取次:書店=1:6:1:2”なので、それと比較すると相当Amazonがもってってしまうような気がする。
Amazonがシステム構築と配信のインフラと無線通信のコストを負担しているとはいえ、Amazonのシステムに乗るには大きな決断が要りそうだ。